続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)秋の朴。

2021-06-04 07:13:41 | 飯島晴子

   秋の朴ひとつぶの鳥ふくらます

 秋の朴はシュウ・ボクと読んで、襲、撲。
 ひとつぶ(一粒)はイツ・リュウと読んで、佚、流。
 鳥ふくらます(鳥膨)はチョウ・ボウと読んで、懲、某。
☆襲(おそいかかり)撲(なぐり)佚(世間を逃れ)流(外れる、遠くに行く)。懲(過ちを繰り返さないようにこらしめる)某(なにがし)である。

 秋の朴はシュウ・ボクと読んで、師友、朴。
 ひとつぶ(一粒)ハ「イツ・リュウと読んで。逸、隆。
 鳥ふくらます(鳥膨)はチョウ・ボウと読んで、挑、膨。
☆師友は朴(飾り気なく)逸(優れている)。
 隆(盛んに)挑み、膨(大きくなっている)。

 秋の朴はシュウ・ボクと読んで、衆、睦。
 ひとつぶ(一粒)はイツ・リュウと読んで、佚、流。
 鳥ふくらます(鳥膨)はチョウ・ボウと読んで、眺、望。
☆衆(大勢の人)と睦(仲よく)佚(楽しむ)と、流(一か所にとどまらず)に、眺(遠くを見渡す)望みがある。


若林奮『Ⅱ-1-9』

2021-06-04 06:48:56 | 美術ノート

   Ⅱ-1-9 正立方体 No14

 黒い敷布の上の正立方体…敷布の下にのぞく紐状のものは何を主張しているのだろう。

 正立方体と言うのは人類の叡智だろうか。ほかの動物には決して作ることのできない形であり、人類は熟慮しこの形を発見したのである。発見は同時に人類自身である。
 黒い敷布…これは暗黒の宇宙空間に例えられるかもしれない、ならば、紐状のものは《時間》、永続する時間の一端を切り取って見せたということである。
 黒と白は宇宙空間と時間の飛躍だろうか。正立方体の正体は丸い地球の存在者が作り出した世界の理詰め、哲学、法則、戒めなどの精神界であり、曖昧さをそぎ落すと、どこを見ても同じ面の出るフラットな応えになるということかもしれない。

 平等というよりは硬質な拒否感、冷徹な感触が過る。人類全体の時間(歴史)を可視の形に凝縮すると、シンプルに正立方体という答えに辿り着くという一つの仮説・主張を感じる。


 写真は若林奮『飛葉と振動』展より 神奈川県立近代美術館


『城』3666。

2021-06-04 06:42:04 | カフカ覚書

「見ればわかるだけのことです。教えてもらう必要なんかありません」
「苦もなく見ぬいておしまいになるのね。だれにもたずねなくても、流行がなにを求めているかがすぐにおわかりになるのね。これじゃ、あなたは、わたしにとってはなくてはならない人になりそうよ。なにしろ、わたしときたら、美しい服にまるで弱いの。この衣裳箪笥が服でいっぱいだと知ったら、あなたはなんとおっしゃるかしら」


☆わたしにとって、あなたは、なくてはならない人なのね。
 少なからず、氏族は確かに弱点です。この打撃はたくさんの氏族によるものだと言うのですか。