続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)秋草の。

2021-06-05 07:20:52 | 飯島晴子

   秋草の真日向を人怨まるゝ

 秋草はシュウ・ソウと読んで、師友、遭。
 真日向はシン・ジツ・コウと読んで、親、昵、肯。
 人怨まるゝはニン・エンと読んで、認、縁。
☆師友に遭(でくわす)。
 親しく昵(近づくこと)を肯(よしとする、承知すること)を認(見分ける)のは、縁である。

 秋草はシュウ・ソウと読んで、讐、捜。
 真日向はシン・ジツ・コウと読んで、臣、実、行。
 人怨まるゝはジン・オンと読んで、腎、恩。
☆讐(かたき)を捜す臣(家来)の実(まこと)。
 行いの腎(かなめ)は恩である。

 秋草はシュウ・ソウと読んで、終、相。
 真日向はシン・ジツ・キョウと読んで、身、実、恭。
 人怨まるゝはジン・オンと読んで、尽、穏。
☆終(死)の相(すがた)の身(からだ)の実(中身)に恭(敬いかしこまる)。
 尽(すべて無くなる)穏(おだやかさ)がある。

 秋草はシュウ・ソウと読んで、秋、霜。
 真日向はシン・カ・キョウと読んで、進、化、恐。
 人怨まるゝはニン・エンと読んで、忍、掩。
☆秋霜(白髪)の進化は恐ろしい。
 忍(我慢して)掩(隠す)。


鈴木しづ子(私的解釈)雪こんこん。

2021-06-05 07:05:57 | 鈴木しづ子

   雪こんこん死びとの如き男の手

 男の手が冷たい。愛の欠片もない非情な冷酷…恋の終わり。
 この残酷な現実をどう受け止めればいいのか、雪こんこん、降り積もる雪の中でわたしは凍えている。

 つないだ男の手の冷たさ・・・まるで、死びとのよう。
 そう、あなたはもう、死んだはず・・・この世の人ではない。それでもなお、二人で手をつなぐ夢想に暮れているわたし。

 雪こんこん死びとの如き男の手、つないだこの手を離せない。


鈴木しづ子(私的解釈)涕けば済むものか。

2021-06-05 06:35:56 | 鈴木しづ子

   涕けば済むものか春星鋭くひとつ

 この欠如、この喪失、この虚脱、滂沱の泪・・・。不在への疑惑、この悲しみ、悲嘆をどうすれば消し去ることができるのか。

 愛しい人の死、わたしが生きているのに、あなたがいない。
 春の星はつかみどころがないほど全体、微かな印象である。でも、一つだけ鋭い光を投げかける星がある、きつと! そうにちがいない。

 涕いて済むような軽微な感情ではないけれど、不条理な現実を受け止めよう。この漆黒の闇のたった一つの鋭い光があなただと信じて。

 否、涕いてこの悲しみが消えるとは、どうしても思えない。それほどにあなたはわたしの中に深く入り込んでいる…。