続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)振袖ぐらしの。

2021-06-10 07:13:39 | 飯島晴子

   振袖ぐらしのげんのしょうこを闇枯し

 振袖ぐらし(振袖暮)はシン・シュウ・ボと読んで、心、修、簿。
 闇枯しはアン・コと読んで、案、拠。
☆心(心の底)を修めた簿(ノート)の案(下書き)は拠(よりどころ)である。

 振袖ぐらし(振袖暮)はシン・シュウと読んで、辛、師友。
 闇枯しはアン・コと読んで、庵、孤。
☆辛(苦しい)師友の暮らし。
 庵(いおり)は、孤(ひとりぽっち)である。

 振袖暮らし(振袖暮)はシン・シュウ・ボと読んで、親、収、墓。
 闇枯しはアン・コと読んで、行、個。
☆親を収めたお墓に行く、個(ひとりで)。

 振袖ぐらし(振袖暮)はシン・シュウ・ボと読んで、疹、羞、母。
 闇枯しはアン・コと読んで、暗、壺。
☆疹(吹き出物)を羞(恥じる)母の暗(秘かな)壺(薬入れ)がある。 


若林奮『Ⅱ-4-d1』

2021-06-10 06:45:34 | 美術ノート

   『Ⅱ-4-d1』

 二人の人間が穴の手前で座っている、のぞき込んでいるのかもしれない。穴はずっと深く、測りかねるほどの深さである。逆にいうと、高い位置に座しているのだろうか。切断された場面なのか。中空なのかは判らない。

 この景は何を示唆しているのだろう。
 人の立ち位置、存在の危うさ。わたしたちは自分の状況を正しく把握しているわけではない。安定と思いこんでいるが、きわめて不安定でよりどころすら欠けているのかもしれない。

 深い穴の底辺、見定めることのできない不安。ちょっと背を押されたら墜落は免れない。飛ぶこと、浮遊は不可能であるが、落下は可能である。
 落下は死に至る通路である。覗き込んでいるが、穴は一人分の幅、大きさしかないように見える。人の持ち時間は死に直結している。


 写真は若林奮『飛葉と振動』展より 神奈川県立近代美術館


『城』3670。。

2021-06-10 06:10:56 | カフカ覚書

さあ、もう出ていってちょうだい、出ていって!」
 kは、すでに玄関にいた。ゲルステッカーがまたもや彼の袖口をつかんだとき、お内儀が、彼にむかって叫んだ。
「あす、新しい服ができてくるのよ。もしかしたら、あなたを呼びにやらせるかもしれません」


☆さあ、すでに一時的に閉じています。Kは産褥(お産のためのベッド)にいたが、ゲルステッカー(死神)が再び彼の袖口をつかんだ時、女主人は、彼に向かって叫んだ。
「新しい氏族として迎えに行くかもしれません」