続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

愛犬への思い。

2014-08-14 06:55:24 | 日常
 犬を飼っている人たちの多くは口を揃えて言う。「犬じゃないの、家族なの」と。

 近所のAさんは歩行困難になった犬を乳母車に乗せ散歩をしていた。17才だったその犬の亡き後はペンダントにその愛犬の写真を入れ「どこへ行くにも一緒」と言っていた。

 死期を悟ると遠くへ消えてしまうことが普通(?)だった昔日、動物病院とは無縁だった。けれど、現今では
「糖尿でインシュリンを打っているわ」とか「ガンの手術をしたの、それに白内障も出て・・・」などという会話が普通に交わされているのを聞くと、驚きを隠しきれない。けれど飼い主は(それが当たり前)という風である。


 先日のウォーキング仲間も、犬の話に及ぶと、
「ワンちゃんが死んでから一年は立ち直れなかったわ。犬仲間に会うと『あの犬はどうなさったんですか』って聞かれるけど『死んだんです』って言えなかったわ、言葉が出なかったの。涙が出そうで・・・」
「・・・」
「あんまり悲しいから、ワンちゃんの骨を食べちゃったわ・・・不味かったけど」
 震撼とするような告白、目を潤ませている彼女の愛情の深さに衝撃を受けてしまった。
「そうよねぇ」と他のメンバーは肯いている。


 我家の前を行き交う犬の散歩の人たちって、それぞれが深い絆で結ばれているのかもしれない。犬の治療費のためにパートに出ていると言った人もいる。犬がそれほどまでに人の心を惹きつけて止まない存在だったなんて!

 人の良さそうなオカメ顔のわたし、実は冷血漢なのかもしれない・・・。

『ポラーノの広場』422。

2014-08-14 06:37:31 | 宮沢賢治
 わたくしはみんなにも挨拶して廻り、所長が出て来るや否やその扉をノックしてはひって行きました。

 挨拶はアイ・サツと読んで、相、察。
 廻りはカイと読んで、解。
 所長はショ・チョウと呼んで、諸、調。
 出て来るはスイ・ライと読んで、推、頼。
 否やはヒと読んで、比。
 扉はヒと読んで、秘。
 行きましたはコウと読んで、講。


☆相(形)を察(よく見て)解(部分部分にわけ)諸(もろもろ)を調べ、推しはかることを頼りに比(並べてくらべる)秘(秘密)の講(はなし)である。

『城』1709。

2014-08-14 06:17:14 | カフカ覚書
「じゃ、小使いさんは、ここに残ってもらおう」と、教師は言って、助手たちを突きのけ、Kのほうをむいた。Kは、さっきからずっと箒にもたれかかって、じっと聞いていたのだった。


☆大群は、罪過によってそのまま残ってもらおうか」と、教示は言い、絶えず衝撃を受けている助手(脳/精神)は、Kのほうを向いた。Kはさっきから憑かれたように耳を傾けていた。

ゆっくり悠遊ウォーク。

2014-08-13 06:01:47 | 日常
 歩けなくなることへの不安を常に抱いている。レントゲンで見ると大きな損傷は無いので、膝痛は神経的なものかもしれない。けれど《もし、このまま進行し歩行困難になったら》という思いを消すことが出来ないでいる。

 藁にもすがる思いで参加している「ぐるりの会」は八月は猛暑が予想されるためお休み、とすると今月は家に閉じこもったきり何日に一度ちょこっと惣菜の買出しにいくだけ・・・これでは!


 何かないか、広報紙を指で追っていくと「江戸幕府の御林を訪ねる。5キロコース/半日」と軟弱なわたしにぴったりのイベントが見つかった。(これで行こう)
 京急久里浜駅集合~浦賀駅のコース。

 駅前の公園に集まり、準備体操。ああ、こういう体操を毎日したいくらいの基本的なしかもゆっくり体操。ヨイショヨイショとリーダーに従って手足を伸ばす心地よさ。(なんか嬉しいわ)
「今日のコースは坂が多いので足を挫いたりしないようによく足首を回して備えましょう」「はあい、先生」って感じ。

「この吉井貝塚は怒田城址でもあります」「三浦半島にあった三つの城は衣笠城と佐原城とこの怒田城です。ここ怒田城は水軍が仕切った城でもあります」
「ここ御林は、江戸城を建造する為の資材を運んだ道筋です」
 さりげなく説明が入ると、小学生のように肯いて感心しきりのわたし。


 本当に偽りなしのゆっくりコース。この会にすぐにでも入会したいけど、火曜日は七宝焼きのサークル日と重なるので不定期な参加になることは必至。現に来月9日は参加不能。
 残念だけど、出来うる限りこの会のお世話になりたい所存であります。(宜しくお願いいたします)

『ポラーノの広場』421。

2014-08-13 05:50:00 | 宮沢賢治
   六、風と草穂
 九月一日の朝わたくしは旅程表やいろいろな報告を持ってきまった時間に役所に出ました。


☆ 録(文字に書く記す)、普(あまねく)双(二つ)を保(持ち続ける)
 究(つきつめて)合(一つにまとめ)逸(かくして)秘(人に見せないように隠す)。
 重ねて慮(あれこれ思いめぐらし)訂(ただす)。
 評(品定めをし)倣(先例をまね)克(力を尽くす)。
 字は二つを兼ね、訳(ある言語を他の言語で言い換える)など、諸(もろもろ)推しはかる。

『城』1708。

2014-08-13 05:33:37 | カフカ覚書
「この嘘つきどもときたら!」と、女教師が叫んだ。彼女は、ちょうど猫の足に包帯を巻きおわったところで、根子を膝のうえに抱いてやった。彼女の膝にとって、この猫は、ほとんど大きすぎるくらいだった。

 ほとんど/fast→vast/荒涼とした。

☆「先祖の虚偽の民族」と、先祖の教示は言い、彼女は手を結んで平等に埋葬し、死を受け止めた。ここは広範にわたり荒地だった。

メンテナンス。

2014-08-12 06:41:12 | 日常
 若い頃は風邪をひいても(そのうち治るだろう)と楽観的だったけれど、近ごろは滅法弱気になり、悪いほうへばかり妄想が働く。
 草むしりをして毒虫に刺されたのか、かぶれたのか判別不能の指の間の腫れが十日以上経ったのに退かないばかりか拡がっている・・・これはまずい・・・。
 六十余年酷使してきた血管の浮き出た皺だらけの手に何の加護もないなんて(ごめんよ、わたしの愛しい手指さん)

 あなたの災難を放置するなんて無情なことはできないわ・・・やっぱりここは皮膚科の医師に診てもらいましょう。


 向かった先の皮膚科医院のドアの前で立ちすくんでしまった。なぜって(何かイベントでもあるの?)っていうくらいの満席状態。(そのうち治るわ)と背を向けて帰りかけたけど(ここまで来たのだから)という気持ちが、少しばかり後退の気持ちに打ち克ってドアを開けた。

「どのくらい待ちます?」受付嬢に聞くと「そうですね、一時間以上は待ちます」という返事。
 結局一時間半以上を待って医師の前では三分未満の診察タイム。
 病院てそんなとこって聞いてるから、ひたすらボケーッと待ったけど、病院通いになれば、それが日常になるはず。予行演習だと思えば・・・。

「菌はないようですね、では処方の薬を塗布して一週間経っても治らなかったら再来してください」と医師。
「はあい」と、わたし。
(まぁ、性質の悪い虫刺されでなくて良かった!!)


 近所の90才を越えてなお若々しくお洒落なAさん、接骨院で隣り合わせたら「この頃はね、いまざわ皮フ科と吉川医院と接骨院の三つを順繰りに回っているの」と笑って話したことがある。(3ヵ所は300mくらいの至近距離内にある)
 そうね、元気の秘密はメンテナンス。
 そのときわたしも「70才を待ってから(医療費が安くなる)そうするわ」と答えたけど、ちょっと早目かも。(でも70才過ぎてもこれからは、1割でなくて2割って不満だわ。)

『ポラーノの広場』420。

2014-08-12 06:33:53 | 宮沢賢治
「ロザーロは変りありませんか。」デステゥパーゴは大へん早口に云ひました。
「えゝ、働いてゐるやうです。」わたくしもなぜかふだんとちがった声で云ひました。


☆片(二つの分けた一方)が代(入れ替わり)双(二つ)が交じる運/めぐりあわせである。
 同じように照(あまねく光があたる=平等)に、運/めぐらせている。

『城』1707。

2014-08-12 06:22:37 | カフカ覚書
「助手たちの言ったことがほんとうですわ」と叫ぶなり、やけ気味に雑巾をバケツに投げこんだので水が高くはねあがった。彼女は、平行棒のかげに走っていくと、そこに身を隠した。


☆「助手(脳/精神)の言ったことは真理です」というなり必死にその妄想を撃退したので涙がはげしく溢れた。
 彼女は球状(死の入り口は蝕/太陽と月の重なる円い影)の後に身を隠した。

心中涙・・・。

2014-08-11 06:33:49 | 日常
 トンボ玉の作業工程にズズッと退いているわたし、五時間近くも立っていることも疲れるし・・・なにか元気喪失状態。
 意欲満々で、車で迎えにきてくれるKさんに言った。
「あなたは元気でいいわね、わたしは・・・」と言いかけたら、

「わたしも元気ないのよ」
「えっ、どうして?」
「食事の後咳き込んで止まらないの。病院で診てもらったら専門医のいる病院を紹介されて火曜日に行く予定になっているの。それに・・・先日のお祭りに孫を連れて回ったら膝が・・・」
「痛いの?」
「ううん、膝に力が入らないの、座ったら立てないのよ。もう一週間にもなるのに回復しないでいるの」

 三十年来の友人の支障。元気一杯で何でもよく出来てリーダー格で活発、憎らしいほどの元気、パワー溢れる人の思いがけない発言に胸がキュンとしぼんだ。(あなたの口からそういうことは聞きたくない、辛いわ)

 こちらまで気落ちしてしまった。思えばわたしも咽喉が弱い。咽喉から風邪を引く、何でもなくても、咽喉の調子は万全ではなく、常に咽喉に布を巻きつけて保護をしている日常。最近では『のど』と書いた薬を服用している。


 そして昨日訪ねてきたKIさんは、「足が浮腫んだので診てもらったら心臓が悪いらしいの。紹介状を持って火曜日には病院へ行く予定なの」と言った。前述のKさんと同じ病院、同じ曜日である。
 一病息災ならいいと思いつつも、わが身をも照らして同じような状況・・・悲しい。
 でもKさんもKIさんも前向き『ドンと来い』というタイプ。

 病は気から・・・気を確かに強く持っている人は治癒が早いという。二人は気で病を撃墜するかもしれない。他人の分まで衝撃を受けて落ち込むわたしは薬にしたくも気は脆弱で無いに等しい。
 ああ結局、自分に涙・・・。