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原油70ドル、インフレ懸念で米長期金利5%突破ー学校で教えてくれない経済学

2006-04-14 09:03:18 | 経済学
相変わらずイラン核問題を材料にして、原油相場が70ドルを突破した。追いかけて債券相場が値を下げ、利回り上昇で、年5%を突破した。NYダウは7ドル高、11,137ドルと終わり値ではなんとか前日並みに戻したが、株を売って債券を買う流れは強まりつつあるとWSJ紙電子版(4月13日)は報じている。

前米FRB議長のAlan Greenspan氏が、短期金利が上げても長期金利が上がらないのは謎(Conundrum)と称したが、10年物米債券の利回りが5.049%、30年物が5.111%まで上げてきた。

長期金利が上がり始めたことで、現在4.75%の短期の目標金利であるFFレートを押し上げ、5.5%まで引き上げられるのではないかとの懸念が台頭している。30年物国債の利回りに連動して決められている住宅ローン金利ににも当然響いてくるだろう。

米住宅市場は自動車とともに米国景気を支えてきたエンジンのひとつである。持ち家の値上がりを担保にして消費を増やしてきた家族は米国には多い。住宅の値段が上がるから、ゆとりで物が買えた。住宅の値段が下がり始めると節約心理がどうしても働くだろう。

節約心理が働くと小売高は減少するが、米労働省が発表した3月の小売高は、季節調整済みで0.6%増加した。直近の失業保険申請件数は12,000人増加したが、3月の輸入物価指数は0.4%減少した。ミシガン大学調べの4月の景況感指数は、3月の88.9%から89.2%とわずかながらも増加した。少なくとも直近のデータを見る限り景気のかげりは見られない。

米大手企業の今年1~3月期の企業業績も堅調のようだ。この日発表された電機最大手のGE(ジエネラルエレクトリック)の売り上げは10%増の378億ドル、純利益は8.6%増加した。ただ、株価は予想の範囲内として、1.7%安、33.89ドルで取引された。

長期金利が上がればドルが買われそうだが、この日のNY外国為替市場では、前日比ほとんど変わらずの1ユーロ=1.2113ドル、1ドル=118.45円で取引された。1ユーロ=143.45円でこのところのユーロ高も大きな変化は現れていない。極端なレンジ相場が続いている。

インフレ懸念の元凶はなんといっても原油相場の上昇であろう。この日のNY原油先物相場がバレル70ドルを突破した。ガソリン相場もガロン2ドルを越えた。最近の原油相場上昇は、ガソリンの値上がりが押し上げている要素が強いようだ。

日本では昨夜来の雨で桜が散り始めた。しかし世の中はどこ吹く風、市内のデパートでも買い物客であふれている。突発事態発生の備えだけは頭の片隅に入れておきたい。(了)

江嵜企画代表・Ken


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