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原油75ドル、海図なき航海へー学校で教えてくれない経済学

2006-04-22 09:00:33 | 経済学
4月21日、NY原油先物市場で、6月ものWTI相場は、バレル1.48ドル上昇、75.17ドルで取引された。これは1981年来の新高値であるが、2006年3月ベースのドル価値で換算すれば、当時の値段は97.55ドルに相当するとWSJ紙電子版は紹介している。

この日の原油相場は、なにも目新しい動きではないが、ガソリン相場がガロン2.23ドルの高値まで上昇したことがWTI相場を支えた。ガソリン不足からエタノール混合ガソリンの増加など添加用需要の増加を呼び、さらにそれがWTI相場を押し上げる展開のようだ。

NY BNP Paribasアナリスト、Tom Bentz氏は、「現時点では売り方の姿が見られない。相場は、天井知らずの上昇の可能性がある、海図なき領域に入った」と話しているとWSJ紙は紹介している。

投機家は相変わらずイラン、イラク、ヴェネズエラ、ナイジエリア、チャドをレッド・カードをかざして供給不安を煽っている。敵は血の匂いをかぎつけた亡者だから始末が悪い。

WSJ紙によれば、ヴェネズエラのHugo Chavez大統領は、イランの核問題が引き金になり米国がイラン攻撃を開始すれば、中東全域を巻き込み、原油相場は100ドルを越えるだろうと発言したと紹介している。かねてから80ドル程度までの上昇は指摘されていた。

米国と英国は、国連安全保障理事会で4月28日までと期限を切り、濃縮ウラン製造停止がなければ制裁に踏み切ると国連で発言している。イラン政府は計画変更の意図はないと言明している。なんら目新しい動きではないが「米英連合軍」は先が読めないから怖い。

ナイジエリアでは、今週水曜日に今年2月以来最大大規模の軍事衝突が起こった。ナイジエリアは日量250万バレルの産油国である。米国の5番目の原油輸入国で影響が大きい。

4月21日、NYダウは、前日の上昇の地合いを引き継いで値上がりしたが、原油相場が75ドルを突破したあと下げに転じ、小幅戻したが、11,347ドルで取引を終了した。NYダウは利上げ打ち止め感台頭で急騰したが、改めて75ドル原油を見極めようとしているようだ。

NY為替相場は、ドルが売られ、1ドル=116.64円、1ユーロ=1.2342ドルで取引された。ノルウエー政府が保有外貨の見直しをすると発表したことが影響したとWSJ紙は報じた。

日本ではガソリンはスタンドで円で買える。円が安いと75ドル原油で大騒ぎになっていた。75ドル原油がこのまま定着するとの見方は少ないが、65ドル前後で高止まりするとの見方は専門家にも多い。少なくとも目線を65ドルに上げて冷静に運転して欲しい。(了)

江嵜企画代表・Ken

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