抜けるような青い空というのは今朝のようなことを言うのだろう。窓から見える六甲の山並みが空を背に輝いている。英語で快晴のことをクリーンという。あらためて感心する。英語ついでに言えば秋のことをフォールという。一夜にして木々の葉が落ちるからいうが30 数年前の古い話だがアメリカで生活して初めて実感した。大陸性気候は天候の変化がきつい。
今朝のWSJ紙電子版に「ダウ・フォールズ・ビロウ・8000・アズ・シティ・スウーンズ」という見出しが踊っていた。一夜にして葉が全て落ちたわけではないがNYダウが8000ドルを割った。それも米大手銀行のシティーが足を引っ張った。スウーン(swoon)という言葉はきれいな景色にうっとりするという時に使う。ここから卒倒するなどの意味が派生した。
11月19日、NYダウは、前日比427ドル、5.1%下げ、7,997ドルで取引を終了した。リーマンブラザーズが9月15日倒産後30%値下がりしたことになる。シティーお前もかとリーマン倒産後の悪夢がよぎったのかシティの株価はこの日一日で23.4%値下がりした。
シティ株暴落が引き金で金融株は軒並み二桁台の値下がりとなった。NYダウ暴落の背中を押したのは米自動車ビッグ3である。GM9.7% ,フオード25%,クライスラー変らずで取引を終了した。ビッグ3首脳が米上下両院で2日間救済を訴えたが色よい返事がもらえなかったことに失望した投資家が嫌気して投げた結果である。
米商務省は、10月の米住宅着工件数が前月比4.7%減の79万1000件、調査を開始した59年1月来最低を記録したと発表した。米労働省は、10月の米消費者物価指数が前月比1.0%下落したと発表した。47年調査開始以降最大の下げ幅とWSJ紙は紹介していた。
エネルギーと食品を除く俗にコア指数は0.1%減だった。何が米国の消費者物価指数を押し下げたのか。エネルギーが6.8減と過去最大の率で下げたからである。その中でもガソリンが14.2%減少した。ガソリンの大幅値下がりが消費者物価下げに大きく貢献した。
NY原油先物市場で、WTI(ガソリン用に主として使われる軽質油)相場は、前日比77セント値下がりしバレル53.62ドルで取引された。54ドルを割ったのは2007年1月22日以来である。石油の値段が原油暴騰の出発点の二年前の振りだしに戻ったことを意味する。
NY外国為替市場では、ユーロが対ドルで売られ、一時、1ユーロ=1.2520ドルで取引された。過去2年間原油相場はユーロの対ドルでの急騰にあたかも合わせるかのように値上がりした。ユーロが対ドルで急落をはじめると原油相場もユーロと肩を並べて値下がりした。
ユーロは対円でも値下がりした。1ユーロ=120.27円で取引された。1ユーロ=124.30円まで買い戻されていたからここへ来ての急落が目立つ。ユーロだけを見ているとドルの値打ちが見え難い。しかし、ドルは対円では売られ、1ドル=95.94円で取引された。
日本では自国通貨の値打ちが上がったこと(つまり円高)を喜ばない。戦後一貫して60数年輸出で飯を食っていたことで日本人の頭の中が円安は善、円高は悪と完全に刷り込まれてしまったことが影響している。日本人は本気で円高で強くなると思っていないのだろう。
昨晩、テレビ東京の午後11時の番組で円高とアジア内需で日本が貢献できるという番組を放映していた。ところが腹の底からそう思っていないため全く迫力が無かった。
本気か本気でないか人の目が教えている。目を逸らさずにしっかり生きていきたい。(了)
今朝のWSJ紙電子版に「ダウ・フォールズ・ビロウ・8000・アズ・シティ・スウーンズ」という見出しが踊っていた。一夜にして葉が全て落ちたわけではないがNYダウが8000ドルを割った。それも米大手銀行のシティーが足を引っ張った。スウーン(swoon)という言葉はきれいな景色にうっとりするという時に使う。ここから卒倒するなどの意味が派生した。
11月19日、NYダウは、前日比427ドル、5.1%下げ、7,997ドルで取引を終了した。リーマンブラザーズが9月15日倒産後30%値下がりしたことになる。シティーお前もかとリーマン倒産後の悪夢がよぎったのかシティの株価はこの日一日で23.4%値下がりした。
シティ株暴落が引き金で金融株は軒並み二桁台の値下がりとなった。NYダウ暴落の背中を押したのは米自動車ビッグ3である。GM9.7% ,フオード25%,クライスラー変らずで取引を終了した。ビッグ3首脳が米上下両院で2日間救済を訴えたが色よい返事がもらえなかったことに失望した投資家が嫌気して投げた結果である。
米商務省は、10月の米住宅着工件数が前月比4.7%減の79万1000件、調査を開始した59年1月来最低を記録したと発表した。米労働省は、10月の米消費者物価指数が前月比1.0%下落したと発表した。47年調査開始以降最大の下げ幅とWSJ紙は紹介していた。
エネルギーと食品を除く俗にコア指数は0.1%減だった。何が米国の消費者物価指数を押し下げたのか。エネルギーが6.8減と過去最大の率で下げたからである。その中でもガソリンが14.2%減少した。ガソリンの大幅値下がりが消費者物価下げに大きく貢献した。
NY原油先物市場で、WTI(ガソリン用に主として使われる軽質油)相場は、前日比77セント値下がりしバレル53.62ドルで取引された。54ドルを割ったのは2007年1月22日以来である。石油の値段が原油暴騰の出発点の二年前の振りだしに戻ったことを意味する。
NY外国為替市場では、ユーロが対ドルで売られ、一時、1ユーロ=1.2520ドルで取引された。過去2年間原油相場はユーロの対ドルでの急騰にあたかも合わせるかのように値上がりした。ユーロが対ドルで急落をはじめると原油相場もユーロと肩を並べて値下がりした。
ユーロは対円でも値下がりした。1ユーロ=120.27円で取引された。1ユーロ=124.30円まで買い戻されていたからここへ来ての急落が目立つ。ユーロだけを見ているとドルの値打ちが見え難い。しかし、ドルは対円では売られ、1ドル=95.94円で取引された。
日本では自国通貨の値打ちが上がったこと(つまり円高)を喜ばない。戦後一貫して60数年輸出で飯を食っていたことで日本人の頭の中が円安は善、円高は悪と完全に刷り込まれてしまったことが影響している。日本人は本気で円高で強くなると思っていないのだろう。
昨晩、テレビ東京の午後11時の番組で円高とアジア内需で日本が貢献できるという番組を放映していた。ところが腹の底からそう思っていないため全く迫力が無かった。
本気か本気でないか人の目が教えている。目を逸らさずにしっかり生きていきたい。(了)