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NYダウ486ドル安、NY原油65ドル、米経済実態悪嫌気(学校で教えてくれない経済学)

2008-11-06 12:50:37 | 経済学
 米大統領候補オバマ氏が勝利宣言した後、NYダウは、投票日で上げた305ドルを早くも吐き出し,前日比486ドル、5.1%安の9,139ドルで取引を終了した。NY原油(WTI)先物相場も原油ガソリン在庫増を嫌気して前日比4.81ドル下げ65.72ドルで取引を終了した。
 この日民間調査会社ADPが10月の米雇用数が前月比15.7万人減、特にサービス部門での雇用が減少したと発表した。厳しいデータを見て足元の景気の悪さを再認識したようだ。
正式に発表される米労働省の10月雇用統計が注目される。
 NYダウ採用30銘柄全ての株価が値下がりした。特にJPモルガン、モルガンスタンレー、シティーなど金融株が6~7%前後値下がりが目立った。米金融機関へ各行100億ドル~300億単位で公的資金が注入された。ところが一向に改善の兆しが見えない。
 原油相場下落でエクソンはじめ資源エネルギー株の値下がりも目立った。原油相場反落でそれに追随するかのように小麦、大豆、トウモロコシはじめ銅、アルミなど非鉄金属相場も軒並み値下がりした。NY金先物相場もつれ安、トロイオンス739ドルで取引された。
 NY外国為替市場で、米景気悪化、金融不安解消には時間がかかる。米FOMCで米FRBが0.5%の追加利下げを迫られるとの見方が台頭している。一方、ユーロ圏の景気悪化からECB(欧州中央銀行)が最大0.5%利下げするとの思惑からユーロも買えない。
1ユーロ=1.3005ドルから1.2917ドルへドルは対ユーロで値上がりした。対ユーロで日本円も1ユーロ=129円から127円へ値上がりした。米国経済は重篤である。加えて欧州経済悪化が顕在化してくるから、ユーロ、ドルを売って円と交換する動きが強まるだろう。
今朝のWSJ紙で、IMFからの資金注入で一時1ドル=1400ウオンドルが1ドル=1,260ウオンまで回復している。株価も戻り基調にある。しかし、外国資金が韓国からの引き揚げがとまった兆候は見られないと指摘していた。
NYダウが下がると安全パイとして債券が買われ、10年物国債利回りは3.9%台から3.7%台へ低下した。ロンドン銀行間取引金利のライボー金利は3ヶ月もので2.5%、翌日物金利はFRB金利を0.22%下まわったと今朝のWSJ紙電子版が報じていた。
 銀行間金利が低下してきていることは、空襲警報は解除されていないが、金融のパイプ(血管)の緊張が徐々に緩和している兆候と見ることが出来る。株価が暴落したのも投資資金が回収出来ないと危機感を抱いた投資銀行が世界的規模で資産投売りを敢行した結果である。
 WSJ紙電子版によると、今朝のNYダウ急落はヘッジファンドなどの投げ売りが原因だと解説していた。NYダウだけでなくS&P500種平均5.3%、ナスダック指数5.5%それぞれ大幅値下がりした。
 M.RamseyKing証券ストラテジスト、BillKing氏は「経済学の教科書に、諸事悪化すれば、株を売れ、ドルを売れ、債券を買えと書いてある。そのことを今朝の市場が示している。」と話したとWSJ紙は紹介している。
 お金は一番臆病な生き物である。大統領は決まったが具体的な政策は具体化していない。未解決な難問が山積している。一度金融システムが崩壊すると建て直しは容易でない。経済アドバイザーとして誰を財務長官に選ぶか。株式市場はひとまず売りで様子見した。(了)

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