ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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悪材料山積の中、NYダウ151ドル高,NY原油54ドル( 学校で教えてくれない経済学)

2008-11-19 12:00:31 | 経済学
 野球の話で恐縮だが、打てないと思って打席に入って来た打者は相手チームの投手に簡単に見抜かれる。セールスマンがどうせ売れないだろうと思いながら品物を売っているとどんなにすばらしい商品でも売れない。あせればあせるほど在庫が見る見る増えていく。
 ゴルフをやっていても、ボールに当てよう当てようと前屈みになってショットして前にボールが飛んだためしがない。実力が無ければ話にならないが、トッププレーヤーでも、自分のショットが一番だと思って打たないといいショットは生まれないという話をよく聞く。
 今年5月に、年末の原油相場はバレル200ドルと予測した同じ米ゴールドマン・サックスの担当者が、10月13日にバレル70ドルになると下方修正した。一転予測を変えたきっかけはリーマンブラザーズの9月8日破産法申請、週明け9月15日倒産であろう。
 リーマンブラザーズ倒産はその後の下げ相場の引きがねをひいた大事件だったと100年先かどうかは別にして、将来の歴史家は振り返るかもしれない。リーマン倒産を合図に投げが投げを呼び、商品、為替、株式問わずなだれを打って暴落した。
 11月18日、今朝のNY原油先物市場で、前日比56セント値下がりし、54.39ドルで取引を終了した。同日NY外国為替市場では、1ユーロ=1.2626ドル、1ユーロ=122.57円で取引された。リーマン倒産前まで、1ユーロ=1.55ドル台、1ユーロ=160円台だった。
 豪ドル、NZドル、カナダドルに代表される俗に資源通貨は、利回りも高く、高金利通貨とも呼ばれる。一連の資源通貨はユーロ急落に歩調を合わせるように急落、1豪ドル=100円台だった同じ通貨が、今朝のNY 市場では63.20円前後で取引されている。
 下げ相場のときは何もしない方がいいと、合繊トップ東レで織物販売の第一線で活躍しておられたYさんから30数年前になるが、お聞きしたことを今も鮮明に記憶している。
 魚釣りでも餌を魚の口先に押し付けて、これでもかこれでもかと下げていくと、魚は怖がって餌を食べない。むしろ魚の口先ほんの少し上に餌をぶら下げたほうがよく釣れるという。商売に限らないが、これでもかこれでもかと下げ相場に無理して成功した話は聞かない。
今朝のNY株式市場では、悪材料山積にもかかわらず、引けにかけて急反発し、前日比151ドル、1.8%高、8,424ドルで取引を終了した。なぜ上げたのかきょとんとしている。
WSJ紙によると、GM2.8%、フォード2%それぞれ値下がり、クライスラーは変わらずだった。一方、金融株は軒並み値下りした。昨日5万人解雇を発表したシティー8%、JPモルガン4%、プルーデンシャルフィナンシャル9%それぞれ大幅値下がりした。
ポールソン米財務長官は、今の金融危機に万能薬はないと週末の米議会で証言した。ゴールドマン・サックス証券で実績を残した氏も万策尽きた感じである。誰が米国の次期財務長官になるか。暴風雨の中の船出となるバラク・オバマ米次期大統領の力量が試される。
米国では次期大統領をプレジデント・エレクト、退任が決まっている現大統領をレイムダック・プレジデントと呼ぶ。レイムダック(Lame duck)を文字通り訳せばびっこのアヒルである。定年間近の人や窓際族、決済不能会社にも米国ではレイムダックの言葉を使う。
元気なアヒルの卵でも無精卵からはヒヨコは生まれない。今こそ眼力が求められる。(了)

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