ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

6月米雇用減嫌気、NYダウ223ドル安、原油バレル66ドル(学校で教えてくれない経済学)

2009-07-03 08:54:17 | 経済学
「山本五十六」(阿川弘之著)(新潮文庫)を今、読み始めている。その中で、山本五十六は、「デトロイトの自動車工業とテキサスの油田を見ただけでも、アメリカを相手に無制限の建艦競争など始めて、日本の国力で到底やり抜けるものではない」とよく言っていたというくだりが出てくる。

その同じアメリカが、特に昨年9月のリーマン破たん以後、アメリカのシンボルである自動車トップのGMの破たんに象徴される経済危機に直面している。7月2日のNYダウは、6月の米雇用数(非農業部門)の46.5万人減少を嫌気して前日比223ドル安、8,280ドルで取引を終了した。雇用は経済という扇の要である。要が崩れると扇は機能しない。

米独立記念日は7月4日だが、その日が土曜日のため金曜日を振り替え休日とした。金,土、日の3連休となった。NY証券取引所の人間は、株どころではない。そのあたりの家庭の事情も割り引いて、この日のNYダウ急落を見ておく必要があるだろう。
 
NY原油(WTI)先物相場も、予想外に悪い雇用データを材料に売られ、前日比バレル2.58ドル安い66.73ドルで取引を終了した。NY金先物相場もオンス10.3下げ、930.70ドルで取引された。人がやっていると思うと間違う。鳥の動きだと思って見ると判り易い。

NY外国為替市場は、もともとドル売りの流れが底流にあった。そこへ悪い経済データが出た結果ドルが売られ、さして買われる材料に乏しい円が買われ対円では1ドル=95.91~96円で取引された。円は対ユーロでも買われ、1ユーロ=134.25~36円で取引された。

ドルが売られた背景の一つに、米カリフォル二ア州が、財政非常事態宣言したことも影響した。アメリカの州財政破たんのニュースは、カリフォル二アだけではない。アリゾナ州、イリノイ州も破たんしていると今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介していた。

アメリカCNNテレビを見ていたら、カリフル二アの財政破たん危機には、中国にカリフォル二ア債をまるごと買ってもらう以外、救済の道はないのではないかとのあるコメンテーターの意見を紹介していた。なにもかも中国と言われても中国も迷惑な話だろう。

週明けイタリアで開かれるG8サミットでは、第二次世界大戦後出来たブレトンウッズ体制に代わる何らかの新しい国際通貨システム創設が議論されるとの見方もドル売りを誘っている。戦後60数年経過、軍縮会議はないが経済戦争、通貨戦争はむしろ激化している。
 
経済にはウオールストリート(金融)とメインストリート(実態経済)の二本の道がある。金融と実体経済は車の両輪である。実態経済(雇用)の回復が待たれてならない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする