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日経ダウ9連騰、1万88円で終了、WSJ紙の5つのシナリオ(学校で教えてくれない経済学)

2009-07-27 16:12:23 | 経済学
7月26日付けの、WSJ紙にMark Gongloff記者が今後の投資戦略について持論を展開している。一方、7月27日の日経ダウは、アジア株堅調を材料に上げ、1万88円で取引を終了した。日本人には株嫌いの人が多いが、景気の先行きを占う上では参考になるだろう。

テレビ東京の27日の昼の番組で、野村の海津政信氏が出演され、「日本株パッシング(通過)の見方もあるが、日本株投資に自信を持っていいのではないか。来年1万3千円も十分ある」と氏独特のおだやかな語り口調ながら、ズバリ具体的に予測しておられた。

WSJ紙のGongloff記者は、見方は複数ある。お互いつぶし合うケースもあると前置きして、以下5つのシナリオを書いていた。

1) 失業率減少シナリオ
リセッションは間もなく終わるが、雇用回復には時間を要する。従って、失業率は低下しない。労働者には厳しいが、株価にとっては90~91年のように値上がりするかもしれない。
 
2) V字型回復シナリオ
米国景気はひところの予測よりは改善するが、L字回復、W回復が多く、V型回復はエコノミストのコンセンサスを得ていない。この場合、商品や高利回り債券が値上がりする。

3) ハイパーインフレシナリオ
夜中に目が覚めたら、悪夢のハイパーインフレになっていた。巨額の政府債務と過剰支出によるドル暴落、つれてハイパーインフレを迎える。このシナリオもコンセンサスを得ていない。しかし、「ブラックスワン」の著者、Nasim Takebに習い、一部のスマートな投資家はこのシナリオで既に動いている。

4) デフレスパイラルシナリオ
物の値段はなお下がり続けている。さらなる値下がり待ち、買い物をしない。負のスパイラルが起こる。デフレはドルの値打ちを上げる。債券を買えば、利回りメリットを受けられる。

5) デカップリングシナリオ
米欧日に関係なく、中国など開発途上国経済が成長することにより世界経済が回復する。ただ、ミドルクラス人口の増加とインフラ整備が前提だから数年待たねばならない。

あなたならどう行動されるか。全ては自己責任である。ただ、リーマン破たん前後にはこの種のシナリオは見なかった。世界経済に環境変化が起こりつつあるのかもしれない。(了)

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