「日本経済は生き残れるか」と表紙に書いた日本版ニューズウイーク最新版が駅の売店に
出ている。一冊450円もするからか、買って電車の中で読む人の姿を見かけなかった。
ビジネス担当のダニエル・グロス記者が記事冒頭に、「ズバリこうだと言えるのが「片腕」エコノミストというなら、10日間の日本滞在取材で、日本のエコノミストは、ほぼ全員が言葉を濁す「両腕」タイプだった。」という言葉が一番印象に残った。
エコノミストは、自分の考えを述べることが仕事である。その人間が、ズバリ物を言わない。近くの喫茶店にほぼ日参しているが、無機質な顔をして、黙々と新聞を読み、終われば、金を払って店を出ていくひとが大部分である。これが日本の文化なのかもしれない。
患者が一番困るのは、煮え切らない態度の医者であろう。日本経済はいま病気である。病める経済に的確な処方を示してこそ頼りになるエコノミストである。両論併記して患者に選べと言われているようなエコノミストが日本でも増えて来たのかもしれない。
7月24日、NY原油(WTI)先物相場が、バレル89セント、1.3%上げ68.05ドルで取引された。重質タイプのブレント原油も上げ、バレル70.32ドルで取引を終了した。この日の上げは、リセッション懸念が後退、個人消費が回復し、資材や製品輸送に車、船ともにディーゼル油の消費が増えるからだとの見方が出て来たと今朝のWSJ紙は解説した。
NY株式市場は、マイクロソフト、アマゾンのような代表的なハイテク株が予想外の売り上げ減で、気勢をそがれたのか、ハイテク株指数のナスダックは小幅下げた。ただ、多国籍企業の多いNYダウ平均は、原油高にも刺激され、一時、前日比60ドル安をつけたが、引けにかけて値を戻し、前日比23ドル高い、9,093ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.4212ドルで取引された。原油先物相場が値上がりしたこととECB(欧州中央銀行)メンバー国の景気が改善の兆しを見せた結果、ECBが利上げに舵を切るとの思惑が生まれたとWSJ紙は解説した。
原油高につれて銅、スズ、アルミなど一連の非鉄金属相場が値上がりした。この日カナダドル、豪ドルが対ドルで買われた。資源通貨買いの流れが日を追って強まってきているようだ。底流にドル先安の流れが見られるとWSJ紙は一部専門家の見方を紹介していた。
一概には言えないだろうが、相場が経済の実態を教えてくれるケースが結構ある。両論併記のエコノミストは不要である。日本でズバリ物を言わないのはエコノミストだけではない。その最たるものが政治家だ。8月30日の総選挙ではズバリ物言う人を選びたい。(了)
出ている。一冊450円もするからか、買って電車の中で読む人の姿を見かけなかった。
ビジネス担当のダニエル・グロス記者が記事冒頭に、「ズバリこうだと言えるのが「片腕」エコノミストというなら、10日間の日本滞在取材で、日本のエコノミストは、ほぼ全員が言葉を濁す「両腕」タイプだった。」という言葉が一番印象に残った。
エコノミストは、自分の考えを述べることが仕事である。その人間が、ズバリ物を言わない。近くの喫茶店にほぼ日参しているが、無機質な顔をして、黙々と新聞を読み、終われば、金を払って店を出ていくひとが大部分である。これが日本の文化なのかもしれない。
患者が一番困るのは、煮え切らない態度の医者であろう。日本経済はいま病気である。病める経済に的確な処方を示してこそ頼りになるエコノミストである。両論併記して患者に選べと言われているようなエコノミストが日本でも増えて来たのかもしれない。
7月24日、NY原油(WTI)先物相場が、バレル89セント、1.3%上げ68.05ドルで取引された。重質タイプのブレント原油も上げ、バレル70.32ドルで取引を終了した。この日の上げは、リセッション懸念が後退、個人消費が回復し、資材や製品輸送に車、船ともにディーゼル油の消費が増えるからだとの見方が出て来たと今朝のWSJ紙は解説した。
NY株式市場は、マイクロソフト、アマゾンのような代表的なハイテク株が予想外の売り上げ減で、気勢をそがれたのか、ハイテク株指数のナスダックは小幅下げた。ただ、多国籍企業の多いNYダウ平均は、原油高にも刺激され、一時、前日比60ドル安をつけたが、引けにかけて値を戻し、前日比23ドル高い、9,093ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、ドルが対ユーロで売られ、1ユーロ=1.4212ドルで取引された。原油先物相場が値上がりしたこととECB(欧州中央銀行)メンバー国の景気が改善の兆しを見せた結果、ECBが利上げに舵を切るとの思惑が生まれたとWSJ紙は解説した。
原油高につれて銅、スズ、アルミなど一連の非鉄金属相場が値上がりした。この日カナダドル、豪ドルが対ドルで買われた。資源通貨買いの流れが日を追って強まってきているようだ。底流にドル先安の流れが見られるとWSJ紙は一部専門家の見方を紹介していた。
一概には言えないだろうが、相場が経済の実態を教えてくれるケースが結構ある。両論併記のエコノミストは不要である。日本でズバリ物を言わないのはエコノミストだけではない。その最たるものが政治家だ。8月30日の総選挙ではズバリ物言う人を選びたい。(了)