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新首相が30日誕生する、世界に向けてどんなメッセージを送れるか注目したい

2011-08-30 09:09:51 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



今朝の「ワ―ルドWaveMorning」で、95代目の日本の首相について論評した韓国KBS,シンガポールCNA,香港ATVの放送をそれぞれの視点で流していた。

韓国KBSは「野田氏は、靖国神社に祭られている人は戦争犯罪人に当らない。在日韓国人への参政権に反対しているなど歴史認識で右翼的人物である。日韓関係悪化が懸念される」と伝えた。シンガポールCNAは「中国政府は歓迎を表明した。しかし、新華社電は警告した」と短く紹介、香港ATVは「5年間で6人目の首相になる。日本が直面している現実が厳しいため遠からず退陣に追い込まれると政治評論家は見ている。」と厳しく評価していた。

英BBCはリビア情勢をトップで取り上げた。最終局面であると見られるが、平和的権力委譲を巡りカダフイの本拠地シルトの長老との間でいまのところ合意に至っていない」と伝えた。カタール、アルジャジ―ラは「カダフィ夫人ほか子供、家族がアルジェリアに入国した。反体制派は犯罪人の入国を認めたアルジェリア政府を非難した。リビア国民評議会は1億円の懸賞金を付けてカダフィと次男の行方を探しているが今のところ行方知れずである」と流していた。

日本ではリビア情勢についてなぜか無関心であるとテレビ東京系「モーニングサテライト」に出演したコメンテーターが指摘していた。マスコミ全体の認識が、リビアは遠い国という漠然とした受け止め方をしていると間違いを犯すだろう。リビアの復興需要に韓国が真っ先に行動を開始した。日本人と韓国人の行動パターンの違いが際立っている。英BBCは連日詳細にリビア情勢を取り上げる裏には、リビアが石油利権と深く関わっていることから比較的分かり易い。ただ、日本は原油の99%を海外に依存しているにも拘らず、リビア情勢が原油相場と表裏一体に動いているという視点が日本人に基本的に欠落している。週明け29日のNY原油{WTI}相場はバレル1.90ドル上げ、87.27ドルで取引された。

一方、29日のNYダウは先週末比254ドル高,11,539ドルで取引を終了した。「ワ―ルドWaveMorning」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「7月の米個人消費が0.8%増加した、ギリシャの銀行2行合併のニュース、ハリケーン、イレーヌの被害が予想を下回ったことを好感した。今週金曜日発表される雇用統計を注目したい」などと話した。NY外国為替市場では、1ドル=76.83円、1ユーロ=111.47円、ユーロは対ドルでは1ユーロ=1.45ドル台まで回復した。

米ブルームバーグに出演した資産運用会社CEO、KomalSri-Kumar氏は「(ユーロの将来を聞かれて)ユーロ存続は労働の移動が制限されており今まで通りなら無理だ。対策が2つある。①財政赤字の上限を設定する。未達国はユーロ圏から即排除する。②大規模なユーロ債を発行する。この案はドイツが反対している。」と悲観的見通しを展開していた。

経済関係以外ではロシアRTRが輸送ロケット事故で、宇宙船ソユーズの帰還が最低1週間は遅れるだろうと伝えていた。今回の打ち上げ失敗はロシアにとってかなりショックだったことが二ユースを伝えるアナウンサーの表情にも正直に出ていた。近着の二ュ―ズウイーク日本版に「ロシアが歩むソ連回帰」のタイトルでプーチンは宇宙航空産業の発展が「ロシアの戦略的な優先事項だ」と語ったと紹介していた。ロシアから目を離していけない。ロシアは日本にとって遠い国ではない。このあたりの日本人の感覚はリビアほどでないにしても希薄という点では五十歩百歩だろう。

日本に新しい首相が本日30日に誕生する。世界の孤児になれば日本という国は生きていけないということを国民一人一人にメッセージを送れるかどうか注目したい。(了)

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