(学校で教えてくれない経済学)
米ブルームバーグ(ワールドWaveMorning)に出演した米投資会社CEO,M.クロフトン氏は「米財政赤字上限引き上げ妥協でひとまずアメリカのデフォルテはひとまず回避され
た。しかし、大きな政府か小さな政府かどうかがポイントだ。共和党は大きな政府を維持し続けようとしている。今後10年間で9,000億ドルの削減を決めたが、無駄な政府機関を減らせば、今すぐにでも削減できる」と話していたことばが印象に残った。
1日付けのWSJ紙日本版のコラムで「今回の合意で、今後10年間で9,000億ドルの歳出カットと今年中にさらに1.5兆ドルの赤字削減を議会で採決することが決まった。しかし、政府の規模、増税措置と社会保障費とのミックス、経済成長を促すにはどのような方策が望ましいかについては、全て先送りされた」と書いていた。
ロシアRTRは8月1日、学生との対話集会に出席したプーチン首相はオバマと共和党との妥協成立を受けて、「アメリカは自国の借金を世界に押し付けようとしています。アメリカが世界を独占しているドルを規制しなければなりません。今こそロシア国民が結集する必要があります。」とニコニコしながら話す様子を紹介していた。
英BBCは「この日までのオバマと共和党との醜い争いでアメリカに対する信頼を大きく損ねた。納税者がどこまで関与すべきかについての哲学的議論がなかった。アメリカは一時的危機を乗り越えたにすぎない。共和党ティ―パーティはアメリカの本質を変えようとしている。ワシントンへの信頼を失墜させた」と解説していた。
1日、NY株式市場は、オバマ大統領と共和党との妥協が成立、米財政赤字上限引き上げに道が開けたことを歓迎して、NYダウは一時、140ドル近く値上りした。ところが午前10時発表された7月の米製造業指数ISM統計が予想を大きく下回ったことを嫌気して急反落、その後、米上下両院で債務上限引き上げが1日夜までに可決成立のメドが付いたとの情報をうけて持ち直し前日比10ドル安、12,132ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、一時、1ドル=76.25円までドルが売られた。あとドルが買い戻されて1ドル=77.22円、1ユーロ=110円で取引された。NY原油{WTI}相場はバレル94.89ドル、金先物はトロイオンス1,619ドルで取引された。アメリカの債務不履行{デフォルト}は一時的には回避された。しかし、マーケットの動揺は依然収まっていなことを相場は正直に教えている。
その他二ユースではHSBC銀行が、「今後の危機への対応」として、「より効率的銀行」を目指し、「2013年までに、世界で3万人削減する」と発表した。「企業収益がピークに達した」と判断したのではないかと英BBCが紹介していた。なかでもアメリカで165店舗を減らすところがミソかもしれない。
言葉は悪いが、世の中、ミソ・クソごちゃまぜの議論が氾濫している。米財政赤字上限引き上げのみに目を奪われてはなるまい。この先アメリカはどうなるのか。ドルの先行きをアメリカはどう考えているのか。今朝のHSBC関連のニュ-スは、示唆に富むひとつの動きではあるまいか。(了)
米ブルームバーグ(ワールドWaveMorning)に出演した米投資会社CEO,M.クロフトン氏は「米財政赤字上限引き上げ妥協でひとまずアメリカのデフォルテはひとまず回避され
た。しかし、大きな政府か小さな政府かどうかがポイントだ。共和党は大きな政府を維持し続けようとしている。今後10年間で9,000億ドルの削減を決めたが、無駄な政府機関を減らせば、今すぐにでも削減できる」と話していたことばが印象に残った。
1日付けのWSJ紙日本版のコラムで「今回の合意で、今後10年間で9,000億ドルの歳出カットと今年中にさらに1.5兆ドルの赤字削減を議会で採決することが決まった。しかし、政府の規模、増税措置と社会保障費とのミックス、経済成長を促すにはどのような方策が望ましいかについては、全て先送りされた」と書いていた。
ロシアRTRは8月1日、学生との対話集会に出席したプーチン首相はオバマと共和党との妥協成立を受けて、「アメリカは自国の借金を世界に押し付けようとしています。アメリカが世界を独占しているドルを規制しなければなりません。今こそロシア国民が結集する必要があります。」とニコニコしながら話す様子を紹介していた。
英BBCは「この日までのオバマと共和党との醜い争いでアメリカに対する信頼を大きく損ねた。納税者がどこまで関与すべきかについての哲学的議論がなかった。アメリカは一時的危機を乗り越えたにすぎない。共和党ティ―パーティはアメリカの本質を変えようとしている。ワシントンへの信頼を失墜させた」と解説していた。
1日、NY株式市場は、オバマ大統領と共和党との妥協が成立、米財政赤字上限引き上げに道が開けたことを歓迎して、NYダウは一時、140ドル近く値上りした。ところが午前10時発表された7月の米製造業指数ISM統計が予想を大きく下回ったことを嫌気して急反落、その後、米上下両院で債務上限引き上げが1日夜までに可決成立のメドが付いたとの情報をうけて持ち直し前日比10ドル安、12,132ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、一時、1ドル=76.25円までドルが売られた。あとドルが買い戻されて1ドル=77.22円、1ユーロ=110円で取引された。NY原油{WTI}相場はバレル94.89ドル、金先物はトロイオンス1,619ドルで取引された。アメリカの債務不履行{デフォルト}は一時的には回避された。しかし、マーケットの動揺は依然収まっていなことを相場は正直に教えている。
その他二ユースではHSBC銀行が、「今後の危機への対応」として、「より効率的銀行」を目指し、「2013年までに、世界で3万人削減する」と発表した。「企業収益がピークに達した」と判断したのではないかと英BBCが紹介していた。なかでもアメリカで165店舗を減らすところがミソかもしれない。
言葉は悪いが、世の中、ミソ・クソごちゃまぜの議論が氾濫している。米財政赤字上限引き上げのみに目を奪われてはなるまい。この先アメリカはどうなるのか。ドルの先行きをアメリカはどう考えているのか。今朝のHSBC関連のニュ-スは、示唆に富むひとつの動きではあるまいか。(了)