野球の話で恐縮だが、1対8で最終回を迎えたプロのチームがちょっとしたほころびであわや敗戦の瀬戸際にまで追い込まれるとは想像出来ない出来事が昨晩起こった。プロとはいえ人間である限り、ミスをおかすものだということを改めて痛感した。
40年前の古い話だが、米商務省の貿易統計がたびたびミスを犯すので、窓口の職員にそのことを話したら「ヒュ―マンビ-イングズ・マスト・メイク・ミステーク」とケロッと話していた。人間にはミスはつきものだ、ということを常に頭に入れて行動せよと教えてくれた。
原発は安全・安心だと刷り込まれて今回のフクシマの大惨事でいまだに解決策を見出していないと伝えられる。欧米の株暴落についても、欧州4ケ国が「カラ売り規制」とい鬼の手の助けを借りたが、所詮一時しのぎであるということを頭の片隅に置いておかなければなるまい。特効薬は当座の効き目はあるが副作用が必ず後で出て来る。
12日付けのWSJ紙日本版で、UBSチーフエコノミストが「欧州債務危機拡大リスクと米経済二番底の可能性」を指摘している。同紙は9日付けで「米国債格下げ危機は、2年前のリ―マンショック時とは違う。今回の危機は、景気低迷により、企業や家計が現金を貯め込み、借金を避けた。そのため消費は落ち込み、投資は伸び悩んでいる」と書いていた。
8日付けのWSJ紙日本版は「流動性の罠に陥った米経済、有効な救済策はあるのか」と題して①追加的財政出動は政治的に不可能、②通貨切り下げは基軸通貨ドルの役割から見て賢明でない、③4~6%程度のインフレ率を数年続ければ収入は増えるが、バ―ナンキFRB議長は物価安定という役割放棄とみなされるとして賛同していないと書いたあとで「病気と同じで、経済も診断を誤れば症状を長びかせる。」と指摘していた。
昨晩のナイトゲームに話を戻す。8回裏まで1対3と緊迫した試合だった。抑えのエース藤川がブルペンでウオーミングアップしていた。ところが9回表にタイガースに5点が入り福原が登板した。解説者の上田元阪急監督は「福原の気持ちが準備できていなかった。目の前の一人一人を丁寧に打ち取る気持ちが欠けていたのではないか」と指摘していた。
ヤクルトの代打ホワイトセルに2ランホームランを打たれて3対8になった。福原に動揺があったのか四球2つのあと死球で満塁。慌てたベンチは結局藤川を出した。センター柴田が平凡なセンターフライをなぜか落球、三塁新井のエラー、藤川の暴投も重なって、あっという間に8対7まで迫られた。最後は三振で打ち取ったが薄氷の勝利だった。
13日付けのWSJ紙電子版は「Global Crisis of Confidence」というタイトルで世界の政治家が自信(Confidence)を失ったことで結果もたらされた危機(Crisis)だから厄介だと書いていた。ドイツメルケル首相は休暇先のイタリアアルプスから帰国した。サルコジ大統領は休暇先のリベラ海岸から急遽パリへ戻った。にもかかわらず問題山積で打つ手がない。目先「カラ売り規制」で「患者」の様子を見ているにすぎないと書いていた。
先生がどう答えていいかどぎまぎしている。生徒はどうすればいいのか。医者が自信を失っている。患者はどうすればいいのか。一つ間違うと生死に関わる。人間にはミスがつきものだということと世界中が混迷の時代に入ったということだけは確かなようだ。(了)
40年前の古い話だが、米商務省の貿易統計がたびたびミスを犯すので、窓口の職員にそのことを話したら「ヒュ―マンビ-イングズ・マスト・メイク・ミステーク」とケロッと話していた。人間にはミスはつきものだ、ということを常に頭に入れて行動せよと教えてくれた。
原発は安全・安心だと刷り込まれて今回のフクシマの大惨事でいまだに解決策を見出していないと伝えられる。欧米の株暴落についても、欧州4ケ国が「カラ売り規制」とい鬼の手の助けを借りたが、所詮一時しのぎであるということを頭の片隅に置いておかなければなるまい。特効薬は当座の効き目はあるが副作用が必ず後で出て来る。
12日付けのWSJ紙日本版で、UBSチーフエコノミストが「欧州債務危機拡大リスクと米経済二番底の可能性」を指摘している。同紙は9日付けで「米国債格下げ危機は、2年前のリ―マンショック時とは違う。今回の危機は、景気低迷により、企業や家計が現金を貯め込み、借金を避けた。そのため消費は落ち込み、投資は伸び悩んでいる」と書いていた。
8日付けのWSJ紙日本版は「流動性の罠に陥った米経済、有効な救済策はあるのか」と題して①追加的財政出動は政治的に不可能、②通貨切り下げは基軸通貨ドルの役割から見て賢明でない、③4~6%程度のインフレ率を数年続ければ収入は増えるが、バ―ナンキFRB議長は物価安定という役割放棄とみなされるとして賛同していないと書いたあとで「病気と同じで、経済も診断を誤れば症状を長びかせる。」と指摘していた。
昨晩のナイトゲームに話を戻す。8回裏まで1対3と緊迫した試合だった。抑えのエース藤川がブルペンでウオーミングアップしていた。ところが9回表にタイガースに5点が入り福原が登板した。解説者の上田元阪急監督は「福原の気持ちが準備できていなかった。目の前の一人一人を丁寧に打ち取る気持ちが欠けていたのではないか」と指摘していた。
ヤクルトの代打ホワイトセルに2ランホームランを打たれて3対8になった。福原に動揺があったのか四球2つのあと死球で満塁。慌てたベンチは結局藤川を出した。センター柴田が平凡なセンターフライをなぜか落球、三塁新井のエラー、藤川の暴投も重なって、あっという間に8対7まで迫られた。最後は三振で打ち取ったが薄氷の勝利だった。
13日付けのWSJ紙電子版は「Global Crisis of Confidence」というタイトルで世界の政治家が自信(Confidence)を失ったことで結果もたらされた危機(Crisis)だから厄介だと書いていた。ドイツメルケル首相は休暇先のイタリアアルプスから帰国した。サルコジ大統領は休暇先のリベラ海岸から急遽パリへ戻った。にもかかわらず問題山積で打つ手がない。目先「カラ売り規制」で「患者」の様子を見ているにすぎないと書いていた。
先生がどう答えていいかどぎまぎしている。生徒はどうすればいいのか。医者が自信を失っている。患者はどうすればいいのか。一つ間違うと生死に関わる。人間にはミスがつきものだということと世界中が混迷の時代に入ったということだけは確かなようだ。(了)