ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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日本は金市場では下落局面でしか買わない「バーゲンハンター」:21日付け日経朝刊

2011-08-21 08:03:13 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


『新聞に書いていたから大丈夫』、『テレビに出ていたから買ってみた』、日本人の特徴を何か一つ、二つ挙げろといわれたらこう答えるようにしている。ただ、最近は新聞を読まなくなったという人やテレビも俗に言うゲラ番組は見なくなったというひとも増えているのでさすがの日本人にも変化の兆しは伺える。昔、大宅壮一さんがテレビ時代の幕開けで「一億総白痴化」という言葉を流行らせた。しかし、「それ何の事?」という若い人も増えているようだから一概に決めつけることも出来ないことは確かである。

円高を日本全土で困っているかというとそうではない。企業買収に熱をいれている人から見れば日本円が対ドルや対ユーロで値上がりすればその分お買い得だから笑いがとまらない。海外から物を輸入している人から見ればその分安く買えるから有難い。ところが、日本では、国全体が輸出業者しか存在しないかのような扱いになるケースが多い。円高を生かしてこそ日本経済も浮かばれると言い出しても「新聞に載っていない」「テレビで聞いたことがない」として、葬り去られる。日本という国は、実に面白い国である。

21日付けのWSJ紙電子版を読んでいたら、トルコ、韓国、最近はインドネシアもそうだが、トルコリラや韓国ウオンなど自国通貨が余りに安くなりすぎると外国の資本が逃げ出す怖れが出て来るとして、つい半年前まで進めていたリラ安、ウオン安政策の転換を始めたという記事が出ていた。同紙によれば、トルコ・リラは対ドルで年初から15%値下がりした。韓国ウオンは年初から見ればまだウオン高だが、8月だけで3%ウオン安になったため、韓国中央銀行はドルを売りウオンを買い始めたと書いていた。日本だけ見ていると錯覚するが、世の中には、自国通貨が値下がりすることを心配する国もあるということも抑えておきたい。

21日付けのWSJ紙日本版を読んでいたら、「円、スイスフラン以外に広がる資金の避難先」のタイトルで、NicholasHastings記者が「先週、英ポンドが上昇したことで、投資家が新たな資金の避難先として英ポンドに関心が高まっている」と書いていた。スイスフランや日本円だけが避難先ではない。英国は失業率が上昇している。小売販売高は鈍化している。インフレ率は上昇している。英経済見通しは改善するどころか悪化する可能性が高い。にもかかわらず英国の債券はAAAである。世界の外貨準備高で60%を占めるドルと比べて4%と低い。豪ドルやブラジルレアルより流動性が高い。特にこのところのユーロ圏の債務危機以降、ユーロ以外の通貨に分散させたい。英ポンドを検討する余地は十分あるからだと書いていた。

何が言いたいのか。昔、朝日新聞「天声人語」を書いておられた笠信太郎さんが「花見酒の経済学」の中で「コップの正面から見るのではなしにコップの裏から見れば全く別の世界が見えて来る。」と書いた。石を割るとき、時に場所を変えて叩くと簡単に割れることがよくある。一方方向から責めないで視点を変えて攻めていくことは兵法の基本である。世の中にはいろいろな見方がある。そのことを子供のころから実地に体験させておくことが、これからの時代には、益々大切な時代になるに違いない。

21日の日経朝刊に、金相場の世界で日本は「バーゲンハンター」と呼ばれ、金は下落局面でしか購入しない傾向が強いと出ていた。先日も貴金属店には手持ちのネックレスを売る行列が出来ているとテレビで紹介していた。今は売り時とみているのだろう。一方、日本銀行はこの40年間、金の購入実績がない。外貨準備に占める金の割合は3%、アメリカ70%、ドイツ、フランスはともに60%と比べて圧倒的に少ないと書いてあった。

日本人は一度こうと決めたら、金科玉条の如く守っている。幼稚園でも小学校でも人と違うことをするといじめに遭うケースが多い。まっすぐなキウリでないと売れない世の中こそがおかしいと是非新聞に書いて欲しい。(了)

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7月輸出、輸入ともに5兆7,000億円、円高は輸出業者だけを叩くのか?(学校で教えてくれない経済学)

2011-08-21 08:02:36 | 経済学
「駐車場をお使いの方は申し出てください。百円お支払い致します。」という張り紙を阪神御影駅近くのさる食べ物店で見つけた。もう一枚「ちらしずし、600円、通常750円、8月お得メニュー」という張り紙もあった。いろいろお店なりに努力して少しでも売り上げを維持しょうと努力しておられるのであろう。この店はポイントカードも出していた。

阪神青木駅から徒歩約5分、魚崎駅から約10分の阪神電車線路沿いに昨年出来たスーパーで時々買い物をするようになった。その店はコロッケを通常の値段68円を58円で売る日がある。おにぎりは通常1ケ98円だが時々78円で売る。その店は月曜デ―とか曜日を特定して目玉商品を出して客にアッピールしている。

自宅近くの和食専門の店が国道2号線沿いに昨年出来た。出来た当初は客の入りが悪かった。おそらく口コミであろう、最近、店の前を通っていても、窓越しに結構、客の姿が目だつ。「昼膳」というメニューがある。1500円で、おつくり、お菜物、魚一品、その時々で焼き魚か煮魚か日によって違う。ご飯は俗にいう五穀米、おかわりOK,最後に一口デザートが出る。皿数の違いで魚膳1200円、1000円、800円ときめ細かい。食べる立場でメニューが用意されているのがいい。

冒頭に紹介したお店もメニューが豊富である。先日も子供ずれの客が来ていたが、子供の方もあれこれ選べるからお母さんとしてもやり易い。この店の値段設定もセールスポイントである。1,100円以上のメニューがない。680円からあり、先のちらしずしの通常値段750円を起点に置いているのであろう。780円、880円、980円と店主の値段設定に工夫が感じられる。客の目線がどこにあるか、客の立場で値段を決める気持ちが値段ににじみ出ている。

21日の読売朝刊に「ビッグマックで比べれば、円高極端でない?」と、英経済紙「エコノミスト」が7月に発表したデータをもとに解説した記事が出ていた。米国で4.07ドルのビッグマックは、日本では320円(首都圏)を基準に計算すると現在の日本の為替レートは1ドル=76円50銭になる。「ビッグマック指数」は1ドルあたり78円70銭だから3%高いと書いていた。NY外国為替市場で、一時、1ドル=75円95銭を付けて、当の読売新聞も騒いでいる。一概には言えないが、1ケ320円の値段設定は大ずれしていない。

18日、財務省は、7月の輸出5兆7,819億円、前年比3.3%減、5ケ月連続減、輸入5兆7094億円、同9.9%増と出ていた。7月の為替レートが知りたいが、財務省から23日発表されるまで正式には分からない。おそらく1ドル=80円を少し切ったところであろう。ここで大切なことは、円高と騒いでいるが、間違いではないかと思うほど、輸出と輸入が共に5兆7,000億とほぼ同額であることである。なぜ円高が輸出業者にだけに問題で、輸入業者に問題にならないのか。円が安くなれば、ビッグマックは、いくらになるか、算数の計算の練習のつもりで、小学校の生徒にやってもらって、彼らの意見を是非聞いてみて欲しい。

夏の高校野球が20日、日大三校が圧倒的力を発揮して、青森県代表の光星学院を破って優勝を決めた。被災地東北を応援したい甲子園ファンもおそらく大勢いたであろうが果たせなかった。一日一日の鍛錬を疎かにせず是非来年の夏の甲子園を目指して欲しい。人生は日常にありと常々思っている。不景気風を吹聴することは誰でも出来る。御影のお店に限らない。それぞれが工夫を凝らして必死に生活している。円高をただ騒いでいることでさも仕事をしているかのような錯覚だけは持たないで欲しいと思う次第である。(了)

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