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「エネルギーと原発のウソを全て話そう」(武田邦彦著:産経新聞出版)はお薦めか

2011-08-19 09:49:16 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』(武田邦彦著、産経新聞出版)を一気に読んだ。「一度ウソをつけば、そのウソを隠すためにウソの上ぬりをしなければならなくなります。」と「はじめに」のところに書いてある。ご自身、旭化成工業ウラン濃縮研究所長を務め、1988年5月ウラン濃縮に成功した実績もある。俗な言葉でいえば、原子力の酸いも甘いも全て心得た上で、「今後日本と言う国が原子力発電と覚悟を決めて立ち向かわなかればならない」と筆者ごとき素人にも分かり易く書かれている。お忙しい向きは本屋さんでも是非、立ち読みいただきたい一冊である。

著書の152ページから153ページに日本政府のついた「ウソ」と「ホント」が並んでいる。一例を以下列挙する。
①(ウソ)規制値の100倍まで「健康に影響ありません」「ホント」確率的にガンになる。②(ウソ)被曝は原発から同心円上の距離で決まると言い、20キロ圏内の住民を退避させた。(ホント)被曝は風向きによるから、20キロ圏外に住む子供が被曝した。気象庁は風向きを発表しなかった。③(ウソ)保安員の技術者が「原子炉の炉心の中の燃料が溶けているとみてよいと言ったら記者会見に出さず。文官に説明させる。(ホント)保安員の技術者は本当のことを言った。④(ウソ)菅首相が「福島は10年か20年は住めない」と言ったと側近が漏らして解任騒動になる。(ホント)本当のことを言った。

一方、18日付けのWSJ紙電子版に写真付きでYukaHayashi記者が福島の3町村で児童の放射能測定が開始された様子を写真入りで詳しく報道していた。当然世界に瞬時に配信されるであろう。一枚の写真は少女の頭の上を測定している。もう一枚は別の少女が差し出した手を係員が測定している写真である。自分も女の子の孫がいる。おじいさん、おばあさんがWSJ紙に掲載された写真を見たら、どんな気持ちになるだろうかと胸が痛くなった。

WSJ紙電子版は別ページで、18日NYダウが前日比419ドル,3.7%安、1万990ドルへ急落したと伝えた。株式から逃避した資金が米国債に流れ上昇、利回りは10年物で一時1954年以来初の年2%下回った。NY金先物相場はトロイオンス1818.90ドルを付けたと書いていた。WSJ紙は別ページで、欧州債務危機がアメリカに飛び火するのを防ぐため連邦、州規制当局ともに欧州銀行の監視を強化すると伝えた。

テレビ東京系「モーニングサテライト」は、朝5時45分からの番組で、18日のNYダウ急落を伝え、この日発表されたフィラデルフィア連銀の7月の景気指数が大幅に悪化した、7月の米中古住宅販売高が年率467万戸、前月比3.5%減と伝えた。モルガンスタンレーがECB(欧州中央銀行)が利下げを示唆したと伝えられ欧州株が軒並み大幅安になったことも18日のNY株式市場急落に影響したと解説していた。

月刊誌「到知」で、曽野綾子さんとノンフィクション作家のクライン孝子さんが「いまを生きる覚悟」というテーマで対談しておられる記事を読んだ。「一度、とことんまで落ちなきゃ目ざめないから。今回の地震で眠りこけていた日本人の怠惰で甘やかされた精神をゆり動かしてくれのであれば、多くの死者たちの霊も慰められるかもしれない」と曽野さんは話しておられた。「日本の信用を今回の日本の対応でドカンと落としたなと考えると本当に涙が出てきましたね。」とクラインさんは話された。

こう言う雑誌も読んで欲しい人は読まない。読まなくてもいい人だけで盛り上がっている傾向が強い。武田邦彦氏の著書もその内のひとつかもしれない。(了)

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