(学校で教えてくれない経済学)
スロバキアのようなユーロ圏で一番貧しい国がなぜギリシャを救済する必要があるのか。一言でいえばそんな気持ちが例のEFSF(欧州金融安定化基金)拡大法案にスロバキア議会が反対しているのかもしれない。ただ、大幅内閣改造を実施して4党連立内閣は今週末までにはギリシア支援法案を可決する見通しであると11日付けのWSJ紙電子版が伝えていた。
それでもギリシャも11月半ばまでには国に80億ユーロが振り込まれるから一息つく。ただ、同じことを3ケ月ごとに繰り返す。その都度、株式市場が揺さぶられ、為替レートが変動する。世界景気が良くならない限り、この先、今一つすっキリしない流れの中でゲームを続けなければならないのであろう。
日本の一般紙にもこのところデキシア銀行やスロバキアの話が詳しく伝えられるようになった。しかし、どの程度の日本人が、今回のギリシャ危機や欧州金融問題をわがこととして捉えているか真に疑わしい。フクシマのことも17年前の震災で手ひどい被害を受けた神戸でさえ、わがこととして捉えている人は少ない。そういう意味では,大衆レベルでは、スロバキア人もギリシャ人も同じかもしれない。
11日のNY株式市場は、デキシア問題で解決のめどが付き、ギリシャにも80億ユーロが振り込まれる。スロバキア問題も早晩解決するなど目先の懸案事項が片付きつつある。一方、アルミ大手の決算が発表された。20%値下がりしたアルミの国際相場の影響で、第3・4半期の利益が3%落ちるとの会社予想を嫌気した売りが出た。NYダウは、気迷い感漂う中、前日比ほぼ横ばいの16ドル安、11,416ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、欧州金融危機が当面回避されるとの空気の中、ユーロが対ドルで買い戻され、1ユーロ=1.36ドル台で取引された。対円では1ユーロ=104.59~69円までユーロが戻した。ドル円相場は膠着状態が続いている。1ドル=76.66~71円で取引された。NY原油{WTI}先物相場は、前日比小幅のバレル40セント高、85.81ドル、NY金先物相場は、トロイオンス9.90ドル安、1,659.70ドルで取引を終了したと12日の 「ワ―ルドWaveMorning」(経済情報)で伝えていた。
先日ホ・エ・ラ・へディング・フォ―?という挨拶言葉がアメリカにあるという話に触れた。相場に限らず自分が乗っている船がどちらに向かって進んでいるかが分からないと人間というか生き物全て不安になる。英語では北に向かうと言うと値上がりを意味する。南に向かうと言うと値下がりを意味する。なぜそう言うのかは知らない。北でも南でもいい。どちらに向かっているのかどうかが分かるだけで人間は安心する。
先日、NHKテレビで3:11の際の「帰宅難民」の話を特集していた。幸いにして大事故に発展しなかったからよかった。一人おかしな人がいてもなにが起こってもおかしくない状態だったとJR新宿駅陸橋などの撮影記録を分析しながら専門家が解説しておられた。あの番組で帰宅することが全てよしではなかった。会社などで待機することの方がはるかに安全だと知った。しかし、社内でそのことを伝えたが、携帯などで個々に入手した情報を優先してほとんどの職員が帰宅したというさる印刷会社の上司の反省の弁が紹介されていた。
相場の世界にはStampede(スタンピ―ド)ということばがある。家畜などが一勢に逃げ出すことを意味する。相場は心の鏡である。人間は人である前に動物である。不安心理が大事故に繋がることは大震災に遭遇した「帰宅難民」の群集心理と同じである。(了)
スロバキアのようなユーロ圏で一番貧しい国がなぜギリシャを救済する必要があるのか。一言でいえばそんな気持ちが例のEFSF(欧州金融安定化基金)拡大法案にスロバキア議会が反対しているのかもしれない。ただ、大幅内閣改造を実施して4党連立内閣は今週末までにはギリシア支援法案を可決する見通しであると11日付けのWSJ紙電子版が伝えていた。
それでもギリシャも11月半ばまでには国に80億ユーロが振り込まれるから一息つく。ただ、同じことを3ケ月ごとに繰り返す。その都度、株式市場が揺さぶられ、為替レートが変動する。世界景気が良くならない限り、この先、今一つすっキリしない流れの中でゲームを続けなければならないのであろう。
日本の一般紙にもこのところデキシア銀行やスロバキアの話が詳しく伝えられるようになった。しかし、どの程度の日本人が、今回のギリシャ危機や欧州金融問題をわがこととして捉えているか真に疑わしい。フクシマのことも17年前の震災で手ひどい被害を受けた神戸でさえ、わがこととして捉えている人は少ない。そういう意味では,大衆レベルでは、スロバキア人もギリシャ人も同じかもしれない。
11日のNY株式市場は、デキシア問題で解決のめどが付き、ギリシャにも80億ユーロが振り込まれる。スロバキア問題も早晩解決するなど目先の懸案事項が片付きつつある。一方、アルミ大手の決算が発表された。20%値下がりしたアルミの国際相場の影響で、第3・4半期の利益が3%落ちるとの会社予想を嫌気した売りが出た。NYダウは、気迷い感漂う中、前日比ほぼ横ばいの16ドル安、11,416ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、欧州金融危機が当面回避されるとの空気の中、ユーロが対ドルで買い戻され、1ユーロ=1.36ドル台で取引された。対円では1ユーロ=104.59~69円までユーロが戻した。ドル円相場は膠着状態が続いている。1ドル=76.66~71円で取引された。NY原油{WTI}先物相場は、前日比小幅のバレル40セント高、85.81ドル、NY金先物相場は、トロイオンス9.90ドル安、1,659.70ドルで取引を終了したと12日の 「ワ―ルドWaveMorning」(経済情報)で伝えていた。
先日ホ・エ・ラ・へディング・フォ―?という挨拶言葉がアメリカにあるという話に触れた。相場に限らず自分が乗っている船がどちらに向かって進んでいるかが分からないと人間というか生き物全て不安になる。英語では北に向かうと言うと値上がりを意味する。南に向かうと言うと値下がりを意味する。なぜそう言うのかは知らない。北でも南でもいい。どちらに向かっているのかどうかが分かるだけで人間は安心する。
先日、NHKテレビで3:11の際の「帰宅難民」の話を特集していた。幸いにして大事故に発展しなかったからよかった。一人おかしな人がいてもなにが起こってもおかしくない状態だったとJR新宿駅陸橋などの撮影記録を分析しながら専門家が解説しておられた。あの番組で帰宅することが全てよしではなかった。会社などで待機することの方がはるかに安全だと知った。しかし、社内でそのことを伝えたが、携帯などで個々に入手した情報を優先してほとんどの職員が帰宅したというさる印刷会社の上司の反省の弁が紹介されていた。
相場の世界にはStampede(スタンピ―ド)ということばがある。家畜などが一勢に逃げ出すことを意味する。相場は心の鏡である。人間は人である前に動物である。不安心理が大事故に繋がることは大震災に遭遇した「帰宅難民」の群集心理と同じである。(了)