(学校で教えてくれない経済学)
中国がこのところの国際商品相場急落のチャンスを捉えて銅、鉄鉱石などの国際商品に積極的に買いを入れていると13日付けのCNBC電子版がロイター電を伝えた。在上海、オーストラリア・ニュージーランド銀行、マクロ商品調査部ヘッド、NicholasZhu氏は「中国の国家プロジェクト、中でも1,000万戸住宅建設、中国全土送電網拡充計画、開発途上の中西部への投資拡大が根強い商品需要をサポートしている」と話したと紹介した。
9月の貿易統計によれば、9月度、中国は8月の498百万バレルをやや上回る原油を輸入した。しかし、4ケ月連続で500万バレル/日を下回っている。一方、9月の銅及び同製品の輸入は、輸入業者がなんぴん買いを入れたため前月比11.8%増加した。10月、11月も安値での契約残がある。鉄鉱石の9月輸入は今年1月来最高の60.57百万トンで前月比2.5%増加した。銅の国際相場は8月に5.6%下げ、9月に24%暴落した。9月の鉄鉱石の国際相場は前月比5.5%下落した。石炭の9月までの1年間の輸入は、約1億2,000万トンに達したがロイター電によれば9月の石炭の輸入は1ケ月で約2000万トンに達した。
ただ、9月の大豆の輸入は413万トンと前月比11%減少した。中国の9月の貿易黒字は、世界的な景気後退の影響を受け、輸出入とも減少したと指摘している。14日付けのWSJ紙電子版は、中国の貿易黒字が、7月315億ドル、8月178億ドル、9月は5月来最低の145億ドルまで減少した。これは中国経済が減速しつつあることと人民元高の影響もあると指摘していた。
今朝のNHK/BS「ワールドWaveMorning」は、上海RTSが「米上院が対中国制裁法案を可決した。WSJ紙は中国経済減速を助け、世界景気を悪化させると指摘、ロイター電は、米中貿易戦争に発展させると書いた。英フィナンシャルタイムズは、人民元切り上げをスケープゴ―トにしていると述べた。」など世界のメディアがこぞって反対していると紹介していた。オバマ米大統領も対中国制裁法案に拒否権を行使すると見られている。来年の大統領選挙を控えての政治ショーの一つと見られている。
政治ショーとしては米上下両院が長年放置していたアメリカ韓国間のFTA協定を韓国イ・ウオンバク大統領訪米のタイミングに合わせて批准したことが挙げられる。韓国KBSはこの日のトップニュースで取り上げたと「ワールドWaveMorning」が紹介していた。韓国KBSは「韓米FTA協定批准に対して、韓国国内では、製造業は賛成、一方、農民・畜産・零細業者は被害総額が日本円換算2兆円に及ぶと猛反対している」などと紹介していた。日本国内でも韓国同様に製造業はFTAに賛成、農業団体は真っ向から反対している。
14日のNY株式市場は、JPモルガンの第3・四半期純利益25%下落を嫌気して金融株が下げをリードして、NYダウは一時150ドル近く値下がりした。取引後半に入りスロバキア議会がEFSF(欧州金融安定化)強化案を可決したと伝えられたあと買い戻しが入り、前日比40ドル安、11,478ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、1ユーロ=105.81~91円、1ドル=76.84~87円でやや日本円が買い戻された。NY原油(WTI)はバレル1.34ドル安の84.23ドル、NY金相場はトロイオンス14ドル安、1,667.30ドルで取引された。
タイ中部のアユタヤ地方が50年に一度と言われる大洪水に見舞われた。中国経済の減速懸念が指摘される。一方、不透明部分を多く残しているが、欧州金融危機に対処して欧州連合の足並みがようやく揃いはじめた気配も見られる。問題は日本である。口先では3:11復興を最優先すると言うが、放射能除染一つとっても具体的解決策が実施されていない。17年前神戸で震災を受けた立ち場からいえば、お見舞いの言葉はありがたいが、崩れた家の瓦一枚、ペットボトル一杯の水の方がはるかにありがたい。(了)
中国がこのところの国際商品相場急落のチャンスを捉えて銅、鉄鉱石などの国際商品に積極的に買いを入れていると13日付けのCNBC電子版がロイター電を伝えた。在上海、オーストラリア・ニュージーランド銀行、マクロ商品調査部ヘッド、NicholasZhu氏は「中国の国家プロジェクト、中でも1,000万戸住宅建設、中国全土送電網拡充計画、開発途上の中西部への投資拡大が根強い商品需要をサポートしている」と話したと紹介した。
9月の貿易統計によれば、9月度、中国は8月の498百万バレルをやや上回る原油を輸入した。しかし、4ケ月連続で500万バレル/日を下回っている。一方、9月の銅及び同製品の輸入は、輸入業者がなんぴん買いを入れたため前月比11.8%増加した。10月、11月も安値での契約残がある。鉄鉱石の9月輸入は今年1月来最高の60.57百万トンで前月比2.5%増加した。銅の国際相場は8月に5.6%下げ、9月に24%暴落した。9月の鉄鉱石の国際相場は前月比5.5%下落した。石炭の9月までの1年間の輸入は、約1億2,000万トンに達したがロイター電によれば9月の石炭の輸入は1ケ月で約2000万トンに達した。
ただ、9月の大豆の輸入は413万トンと前月比11%減少した。中国の9月の貿易黒字は、世界的な景気後退の影響を受け、輸出入とも減少したと指摘している。14日付けのWSJ紙電子版は、中国の貿易黒字が、7月315億ドル、8月178億ドル、9月は5月来最低の145億ドルまで減少した。これは中国経済が減速しつつあることと人民元高の影響もあると指摘していた。
今朝のNHK/BS「ワールドWaveMorning」は、上海RTSが「米上院が対中国制裁法案を可決した。WSJ紙は中国経済減速を助け、世界景気を悪化させると指摘、ロイター電は、米中貿易戦争に発展させると書いた。英フィナンシャルタイムズは、人民元切り上げをスケープゴ―トにしていると述べた。」など世界のメディアがこぞって反対していると紹介していた。オバマ米大統領も対中国制裁法案に拒否権を行使すると見られている。来年の大統領選挙を控えての政治ショーの一つと見られている。
政治ショーとしては米上下両院が長年放置していたアメリカ韓国間のFTA協定を韓国イ・ウオンバク大統領訪米のタイミングに合わせて批准したことが挙げられる。韓国KBSはこの日のトップニュースで取り上げたと「ワールドWaveMorning」が紹介していた。韓国KBSは「韓米FTA協定批准に対して、韓国国内では、製造業は賛成、一方、農民・畜産・零細業者は被害総額が日本円換算2兆円に及ぶと猛反対している」などと紹介していた。日本国内でも韓国同様に製造業はFTAに賛成、農業団体は真っ向から反対している。
14日のNY株式市場は、JPモルガンの第3・四半期純利益25%下落を嫌気して金融株が下げをリードして、NYダウは一時150ドル近く値下がりした。取引後半に入りスロバキア議会がEFSF(欧州金融安定化)強化案を可決したと伝えられたあと買い戻しが入り、前日比40ドル安、11,478ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、1ユーロ=105.81~91円、1ドル=76.84~87円でやや日本円が買い戻された。NY原油(WTI)はバレル1.34ドル安の84.23ドル、NY金相場はトロイオンス14ドル安、1,667.30ドルで取引された。
タイ中部のアユタヤ地方が50年に一度と言われる大洪水に見舞われた。中国経済の減速懸念が指摘される。一方、不透明部分を多く残しているが、欧州金融危機に対処して欧州連合の足並みがようやく揃いはじめた気配も見られる。問題は日本である。口先では3:11復興を最優先すると言うが、放射能除染一つとっても具体的解決策が実施されていない。17年前神戸で震災を受けた立ち場からいえば、お見舞いの言葉はありがたいが、崩れた家の瓦一枚、ペットボトル一杯の水の方がはるかにありがたい。(了)