(学校で教えてくれない経済学)
「ユーロ各国の戦いがひとまず終わった。みなホッとしている。ギリシャ負債の50%カットを銀行側が受け入れた。メルケル首相が銀行に圧力を掛けた」とドイツZDFが伝えたと28日朝の「ワールドWaveMorning」が紹介していた。フランスF2テレビは、サルコジ大統領は現地27日明け方4時6分までかかった欧州会議直後のF2とのインンタビューで「ギリシャをユーロ圏に入れたのは間違いだった。ギリシャは数字を偽って参加した」と語ったと紹介していた。英BBCは「今回の合意を受けて、ユーロ圏の国と英国のようなユーロ圏に入っていない国と間で二層化が起こるだろう」とHewitt記者が指摘していた。
「ワールドWaveMorning」は27日まとまった「包括的対策」とは,①ギリシャ国債を保有する銀行に元本の50% 削減を求める、②銀行の経営基盤を強化するため中核的な自己資本比率を現在の5%を9%に引き上げる、③欧州金融安定化基金(EFSF)支援能力を現在の4400億ユーロを1兆ユーロ{1.4兆ドル}へ拡大することを決めたと解説していた。今回の合意を好感して世界の株式市場では、アジアから急反発、前日比で東京2.04%,ソウル1.46%,香港3.26%,上海0.34%、流れは欧州に引き継がれミラノ5.49%、パリ6.28%,フランクフルト5.35%と進み、大西洋を渡ってNY2.86% それぞれ値上がりしたと紹介していた。
米ブルームバーグに出演した資産運用会社、J.プライド氏は「今回の合意でひとまず銀行のシステム崩壊は避けられた。銀行の連鎖倒産は防げるだろう。一方、アメリカの財政赤字は拡大を続けている。アメリカの景気の先行きは不透明なままだ。しかし、過度な悲観をしてポートフォリオ(資産運用構成)を組み代えることはない。ただ、質の高い株を買うことでしょう」とインタビューに答えていた。前日番組に出演したゲストは「株は10~20%下がる」とコメントしていた。株式市場は猫の目のように替わることを教えている。
27日、NYダウは、前日比339ドル高、12,208ドルで取引を終了した。欧州株が5%前後急騰したがNYは欧州と比べると控えめだった。特に、NY外国為替市場で、ユーロはドルに対して1ユーロ=1.41ドル台まで買われた。ドルが対ユーロで売られた結果、一時1ドル=75.67円までドルは値下がりしたと「ワールドWaveMorning」に出演した大和証券キャピタルマーケッツアメリカ、シュナイダ―恵子氏は解説していた。同氏は「今回の合意には、中国が欧州問題解決に前向きに支援したことが大きい」と指摘していた。27日、NY原油{WTI}相場はバレル3.76ドル高、93.96ドル、一方、NY金先物相場はトロイオンス24ドル高、1,746.70ドルと5日連騰だった。ドルの先行きを信頼していない証拠である。次回の会合で米FRBが金融緩和策を表明すればドル売りが加速するだろう。
その他の「ワールドWaveMorning」では「タイの水害が深刻化し、バンコク市民が避難を始めた」(シンガポールCNA),「NATOによるリビア作戦が10月末で終了する国連安保理決議が採択された」(カタール、アルジャジ―ラ)と紹介していた。28日付けのCNBC Asia Morning電子版は、「とりあえず合意されたことは評価出来る。しかし、詳細は決まっていない。Implementation(インプレメンテ―ション:実施、実行)如何である」と冷静に分析していた。
政治家による取り決めは出来た。鈴は用意した。次は猫にネズミが鈴をつける番である。ギリシャ問題に端を発したユーロ金融危機は生半可な猫でないことぐらいは欧州の政治家一人一人の胸の内には当然あるはずだろう。(了)
「ユーロ各国の戦いがひとまず終わった。みなホッとしている。ギリシャ負債の50%カットを銀行側が受け入れた。メルケル首相が銀行に圧力を掛けた」とドイツZDFが伝えたと28日朝の「ワールドWaveMorning」が紹介していた。フランスF2テレビは、サルコジ大統領は現地27日明け方4時6分までかかった欧州会議直後のF2とのインンタビューで「ギリシャをユーロ圏に入れたのは間違いだった。ギリシャは数字を偽って参加した」と語ったと紹介していた。英BBCは「今回の合意を受けて、ユーロ圏の国と英国のようなユーロ圏に入っていない国と間で二層化が起こるだろう」とHewitt記者が指摘していた。
「ワールドWaveMorning」は27日まとまった「包括的対策」とは,①ギリシャ国債を保有する銀行に元本の50% 削減を求める、②銀行の経営基盤を強化するため中核的な自己資本比率を現在の5%を9%に引き上げる、③欧州金融安定化基金(EFSF)支援能力を現在の4400億ユーロを1兆ユーロ{1.4兆ドル}へ拡大することを決めたと解説していた。今回の合意を好感して世界の株式市場では、アジアから急反発、前日比で東京2.04%,ソウル1.46%,香港3.26%,上海0.34%、流れは欧州に引き継がれミラノ5.49%、パリ6.28%,フランクフルト5.35%と進み、大西洋を渡ってNY2.86% それぞれ値上がりしたと紹介していた。
米ブルームバーグに出演した資産運用会社、J.プライド氏は「今回の合意でひとまず銀行のシステム崩壊は避けられた。銀行の連鎖倒産は防げるだろう。一方、アメリカの財政赤字は拡大を続けている。アメリカの景気の先行きは不透明なままだ。しかし、過度な悲観をしてポートフォリオ(資産運用構成)を組み代えることはない。ただ、質の高い株を買うことでしょう」とインタビューに答えていた。前日番組に出演したゲストは「株は10~20%下がる」とコメントしていた。株式市場は猫の目のように替わることを教えている。
27日、NYダウは、前日比339ドル高、12,208ドルで取引を終了した。欧州株が5%前後急騰したがNYは欧州と比べると控えめだった。特に、NY外国為替市場で、ユーロはドルに対して1ユーロ=1.41ドル台まで買われた。ドルが対ユーロで売られた結果、一時1ドル=75.67円までドルは値下がりしたと「ワールドWaveMorning」に出演した大和証券キャピタルマーケッツアメリカ、シュナイダ―恵子氏は解説していた。同氏は「今回の合意には、中国が欧州問題解決に前向きに支援したことが大きい」と指摘していた。27日、NY原油{WTI}相場はバレル3.76ドル高、93.96ドル、一方、NY金先物相場はトロイオンス24ドル高、1,746.70ドルと5日連騰だった。ドルの先行きを信頼していない証拠である。次回の会合で米FRBが金融緩和策を表明すればドル売りが加速するだろう。
その他の「ワールドWaveMorning」では「タイの水害が深刻化し、バンコク市民が避難を始めた」(シンガポールCNA),「NATOによるリビア作戦が10月末で終了する国連安保理決議が採択された」(カタール、アルジャジ―ラ)と紹介していた。28日付けのCNBC Asia Morning電子版は、「とりあえず合意されたことは評価出来る。しかし、詳細は決まっていない。Implementation(インプレメンテ―ション:実施、実行)如何である」と冷静に分析していた。
政治家による取り決めは出来た。鈴は用意した。次は猫にネズミが鈴をつける番である。ギリシャ問題に端を発したユーロ金融危機は生半可な猫でないことぐらいは欧州の政治家一人一人の胸の内には当然あるはずだろう。(了)