(学校で教えてくれない経済学)
NY原油{WTI}軽質用原油の先物相場が、11月16日、バレル3.22ドル、3.2%高、102.59ドルで取引を終了した。これはEnbridge社のパイプラインルート変更により、物の流れがよくなり、当社ストックポイント、オクラホマ州、Cushing在庫解消を助けるとの思惑が働いた結果であると16日付けのWSJ紙電子版は解説していた。一方、重質用原油ブレント相場はバレル36セント下げ、111.40ドルで取引された。
WTIは主としてガソリン用、ブレント油は燃料用が多い。日本では重油ナマ焚きによる電力用需要が多いことからブレント相場の動きを重視している。16日のWTIとブレント物との格差が8.8ドルまで接近した。16日付けのWSJ紙によれば、格差は1ケ月以前、リビア情勢緊迫の時点では28ドルあった。様変わりであると書いていた。
WTI相場のバレル100ドル突破を今朝のCNBCテレビも盛んに取り上げていた。しかし、WTI相場は、昨日、バレル99.37ドルと100ドル突破は時間の問題だった。今朝の「モーニングサテライト」でもWTI 100ドル突破を取り上げていた。日本のガソリン相場が、ドルベースでWTI相場が値上がりしていたにも関わらず、落ち着いていたのは、1ドル=77円前後の為替レートのお陰に過ぎない。「モーニングサテライト」に出演していたあるコメンテーターは「日本政府はドル買い・円売り介入に熱心だから、ガソリン相場は値上がりするだろう」と解説していた。
16日のNY株式市場は、原油急騰と欧州金融危機を材料に、引けにかけて下げ足を速め、前日比190ドル、1.6%安、11,905ドルで取引を終了した。ハイテク株指標のナスダック、S&P500種平均株価指数は共に前日比1.7% 下げた。NY株の急落をリードしたのは昨日に引き続きアメリカの金融株である。MorganStanley8%安、GoldmanSachs4.2%,JPMorgan,Bank of Amerika株がそれぞれ3.8%下げたと16日付けのWSJ紙電子版が書いていた。
同紙は、さらに、テキサス州、共和党下院議員、JebHenserling氏が、アメリカの財政赤字額がデッドラインの11月23日まで減る見通しにないと語ったと伝えられ、アメリカの財政赤字問題が一挙にクローズアップされたことがNYダウ急落を助けたと書いていた。ギリシャ、イタリアの財政赤字でヨーロッパ金融危機を騒いでいるが、アメリカの財政赤字は比較にならないほど巨額である。そこに目が向くと米金融株売り、ひいてはNYダウ売りにどうしても反応するのであろう。
「ユーロ危機に続くドル崩壊のシナリオ」と題して、「ギリシャとイタリアの問題はひとごとでない。アメリカが欧州の危機を無視できない理由」と小見出しをつけて、近着の「ニューズウイーク誌日本版」に、ニ―アル・ファ―ガソン(コラムニスト、ハーバード大学歴史学部教授)が書いていた。アメリカの連邦政府の債務残高は4年前GDPの62%だった。現在100%である。アメリカの国債は外国人が保有している。私が外国人なら不安になるはずだ」と書いていた。
「米国民の精神疾患治療薬の使用が増加」というタイトルで16日付けのWSJ紙日本版に出ていた。「全年齢にわたり、強力な抗精神病薬の使用が大幅に増加、特に通常子供に使う注意欠陥障害(ADHD)の治療薬の成人による使用が増えている。成人の精神疾患治療薬は、01年から10年まで22%増えた」と出ていた。
日本ではどうなのかなとふと頭をよぎった。神経の休まらない日々の事象は、こころの病をかかえた人の数をいやが上にも増やすのであろう。全てを政治家のせいにするつもりはないが、彼らには心の病はないのだろうか。国会審議の様子を眺めていると、ひとごとで政治を行っている人がいかに多いかを分かり易く教えてくれる。(了)
NY原油{WTI}軽質用原油の先物相場が、11月16日、バレル3.22ドル、3.2%高、102.59ドルで取引を終了した。これはEnbridge社のパイプラインルート変更により、物の流れがよくなり、当社ストックポイント、オクラホマ州、Cushing在庫解消を助けるとの思惑が働いた結果であると16日付けのWSJ紙電子版は解説していた。一方、重質用原油ブレント相場はバレル36セント下げ、111.40ドルで取引された。
WTIは主としてガソリン用、ブレント油は燃料用が多い。日本では重油ナマ焚きによる電力用需要が多いことからブレント相場の動きを重視している。16日のWTIとブレント物との格差が8.8ドルまで接近した。16日付けのWSJ紙によれば、格差は1ケ月以前、リビア情勢緊迫の時点では28ドルあった。様変わりであると書いていた。
WTI相場のバレル100ドル突破を今朝のCNBCテレビも盛んに取り上げていた。しかし、WTI相場は、昨日、バレル99.37ドルと100ドル突破は時間の問題だった。今朝の「モーニングサテライト」でもWTI 100ドル突破を取り上げていた。日本のガソリン相場が、ドルベースでWTI相場が値上がりしていたにも関わらず、落ち着いていたのは、1ドル=77円前後の為替レートのお陰に過ぎない。「モーニングサテライト」に出演していたあるコメンテーターは「日本政府はドル買い・円売り介入に熱心だから、ガソリン相場は値上がりするだろう」と解説していた。
16日のNY株式市場は、原油急騰と欧州金融危機を材料に、引けにかけて下げ足を速め、前日比190ドル、1.6%安、11,905ドルで取引を終了した。ハイテク株指標のナスダック、S&P500種平均株価指数は共に前日比1.7% 下げた。NY株の急落をリードしたのは昨日に引き続きアメリカの金融株である。MorganStanley8%安、GoldmanSachs4.2%,JPMorgan,Bank of Amerika株がそれぞれ3.8%下げたと16日付けのWSJ紙電子版が書いていた。
同紙は、さらに、テキサス州、共和党下院議員、JebHenserling氏が、アメリカの財政赤字額がデッドラインの11月23日まで減る見通しにないと語ったと伝えられ、アメリカの財政赤字問題が一挙にクローズアップされたことがNYダウ急落を助けたと書いていた。ギリシャ、イタリアの財政赤字でヨーロッパ金融危機を騒いでいるが、アメリカの財政赤字は比較にならないほど巨額である。そこに目が向くと米金融株売り、ひいてはNYダウ売りにどうしても反応するのであろう。
「ユーロ危機に続くドル崩壊のシナリオ」と題して、「ギリシャとイタリアの問題はひとごとでない。アメリカが欧州の危機を無視できない理由」と小見出しをつけて、近着の「ニューズウイーク誌日本版」に、ニ―アル・ファ―ガソン(コラムニスト、ハーバード大学歴史学部教授)が書いていた。アメリカの連邦政府の債務残高は4年前GDPの62%だった。現在100%である。アメリカの国債は外国人が保有している。私が外国人なら不安になるはずだ」と書いていた。
「米国民の精神疾患治療薬の使用が増加」というタイトルで16日付けのWSJ紙日本版に出ていた。「全年齢にわたり、強力な抗精神病薬の使用が大幅に増加、特に通常子供に使う注意欠陥障害(ADHD)の治療薬の成人による使用が増えている。成人の精神疾患治療薬は、01年から10年まで22%増えた」と出ていた。
日本ではどうなのかなとふと頭をよぎった。神経の休まらない日々の事象は、こころの病をかかえた人の数をいやが上にも増やすのであろう。全てを政治家のせいにするつもりはないが、彼らには心の病はないのだろうか。国会審議の様子を眺めていると、ひとごとで政治を行っている人がいかに多いかを分かり易く教えてくれる。(了)