18日のFOMCの会合で米FRB,金融緩和据え置きを決める、株、債券、原油、金急騰

（学校で教えてくれない経済学）


「マーケットをなぜ混乱させるのか」との質問が出た時、バ―ナンキは毛を逆立てて「我々はマ―ケットの期待に指図されて仕事をしているのではない。経済にとって何がベストに求められているかで政策を実行している。」とバ―ナンキは答えたと9月18日付けのWSJ紙電子版でJonHilSenrath,VictoriaMcgrane両記者が書いた。同紙別ページで、AlexandraScaggs、MinZeng,ChrisDieterich記者は「FRB,マ―ケットをサプライズさせて株上げる」のタイトルで「米FOMCで、850億ドル/月の債券購入を据え置く。早急な利上げは行わない。米国景気は金融緩和を停止に十分回復していないとレポ‐トした。FOMC議事録発表後、株、債券、金が軒並み上昇に転じた。NYダウは147ドル高、15,676ドルへ、債券が上げ、10年物国債利回りは一時2.67%台まで急落、金相場が急騰、前日比4.5% 高、オンス1,365ドルへ、原油（WTI）は108.07ドルへ上げ、一方、ドルが対円,対ユーロ共に下げ、1ドル＝98.15~17円、１ユーロ＝132.52~58円で取引された。」などと書いた。

19日朝7時台のワ―ルドWaveMorning「経済情報」出演の米国みずほ証券、石原哲夫氏は「マ―ケットはFRBは少なくとも100億ドル/月規模の債券購入額を早ければFOMC会合後直ちに開始するとほぼ100%予測していた。それが見事に外れ衝撃が走った。米FRBは米国議会での財政上限を巡って与野党が対立している。混乱が長引けば、米国景気回復を遅らせ、不透明感が益々強まる。FRBとしてそれはなんとしても避けたい。金融緩和縮小は、あくまでこの先出て来るデータ次第であるとバ―ナンキは話した。現在の金融緩和政策を据え置く方が新興国にとってもプラスになると判断したと思われる。」な話していた。

今朝6時台放送の米ブルームバーグは「バ―ナンキが金融感政策継続を表明、みなを驚かせました」と話をはじめ、番組に出演のMattMillar記者は「マ―ケットは、100億ドル、9月から減らすと見ていた。マ―ケットとコミニケ―ションがうまく取れていた。それが崩れた。5月のバ―ナンキ発言後長期金利が余りにも早いスピードで金利が急騰した。住宅ローン金利がつれて上げたのでバ―ナンキは警戒したのではないか。」と話していた。

同番組のインタビューを受けたGloomBoom社、MarcFaber氏は 「今回の様な措置は、通貨政策を破壊する行為です。100億ドル減らすと見ていました。本当に驚きました。バ―ナンキは学者です。普通の人の生活をした経験がありません。株を売り買いしているアメリカ人は全体の5%です。いや3%以下だということを知らないのでしょう。原油は6%上げました。金は4%上げました。原油やガソリンは一般の人が毎日使っています。今回のFRBの決定で、これから冬になります。家を暖房しなければならない人が一番困るのです。国民の大半は株が上がってもなんの関係もありません。株を持っている人はアメリカ人のなかでせいぜい10%に過ぎません。普通の人には関係ない話しです。」と答えていた。

米FOMCの決定で金融緩和縮小は先延ばしされ、利上げは再来年の可能性も出て来た。（了）

石川さゆり＆矢代亜紀：神戸住吉 「尚歯会」（スケッチ＆コメント）

石川さゆり＆矢代亜紀：神戸住吉 「尚歯会」

江嵜企画代表・Ken



石川さゆり、矢代亜紀という2人の人気歌手を迎えて、神戸ポートアイランドホールで18日午後3時から開かれた「尚歯会」第百回記念大会は大いに盛り上がった。会場の様子をスケッチした。

「尚歯会」は明治44年（1911)12月に生まれた。数え103歳である。「尚」は敬う、「歯」は年齢を意味する。第二次世界大戦時に2回、阪神・淡路大震災で1回休会したため、今年百回記念となったと、住吉学園、中島理事長が大会冒頭挨拶した。

昭和25年（１９５０）、御影町、魚崎町、本山村、住吉村が神戸市東灘区に編入されることになった。その中で、住吉村だけは財産を全部引き継ぎ、財団法人住吉学園が管理一切を引き受けた。住吉学園は今年から「一般財団法人住吉学園」となった。①教育の振興、②地域の振興、③福祉の振興を財団の目的に謳っている。

日本第一号のゴルフ場「六甲ゴルフクラブ」の土地の一部、甲南病院、平成25年10月オープンする東灘図書館、だんじり資料館、住吉幼稚園、今年4月オープンした住吉保育園も住吉学園の土地である。住吉学園のお陰で旧住吉村だった場所に住む住民の内、70歳以上の人たち、今年あらたに500名増えて、8,300人全員が無料招待され、うち3,200人が会場に駆け付けた。筆者家族もその内に含まれる。

前置きが長くなった。大会は、浜村淳さんと馬場尚子さんの司会で幕が切られた。まず神戸市立住吉中学吹奏学部の演奏と同住吉小学校合唱部の元気一杯の歌ではじまった。「尚歯会」百歳のお二人が車イスで登壇、花束を受けた。

次に「わが心のふるさと住吉」なるビデオがプロジェクタ―に映し出された。主催者代表挨拶のあと、来賓として、矢田神戸市長、平生一般財団法人甲南会代表がそれぞれお祝いの言葉を述べた。横山たかし、ひろしの漫才と続いた。

大会の目玉、八代亜紀、石川さゆりによるスペッシャルコンサートは、ようやく午後4時過ぎに始まった。石川さゆりが登場、「津軽海峡冬景色」で口火を切った。「能登半島」「波止場しぐれ」「大阪つばめ」「夫婦善哉」「紫蘭の花」「風の盆恋歌」と一気に歌い「天城超え」で締めた。

八代亜紀が二番手に登場した。「もう一度逢いたい」を皮切りに「おんな港町」「なみだ恋」「愛の終着駅」「花束（ブ―ケ）」「雨の慕情」「追憶の面影橋」そしておしまい「舟歌」の場面では、会場は最高に盛り上がった。

神戸市で現在最高齢はご婦人で111歳、男性は109歳。100歳以上が方が867人と10年前の3倍、65差以上が人口の24%を占める。2030年にはそれが30%を超えるなど、神戸市全体でも高齢化が急速に進んでいることを矢野神戸市長が紹介していた。

午後5時45分お開きになった。浜村淳さんが百年後に皆さん元気でお会いしましょうと笑いをとっていた。氏は78歳、お仕事がらとはいえ、なめらかな語りはさすがだった。石川さゆりさんのお母さんは80歳、八代亜紀さんは84歳共にお元気と歌の合間に紹介しておられた。

石川さゆりさんは現在、東京、明治座で公演中の身、一日休演して「尚歯会」行事に駆けつけたと話しておられた。八代亜紀さんは昨年、父上を亡くされた。母親は父としょっちゅう喧嘩していた。ところが、毎日仏さんにチ―ンと鳴らして手を合わせていますよ。母も実は父を愛していたんですねと紹介、会場もしんみりした。

八代亜紀さんは振り込め詐欺防止キャンペーンのイメージキャラクターとしてテレビコマーシャルに出ていると紹介された。「皆さん、本当に騙されないでくださいね」と繰り返し話しておられた。石川さゆり、八代亜紀お二人はトップ中のトップ歌手であるが、語りも実にうまい。八代亜紀さんは絵もプロ級である。世界最古の美術展「ル・サロン」で5年連続で入選を果たされた。

生でお二人の歌を聴くのははじめてだったが、舞台狭しと動き回りながらの絶唱に、大いに元気をいただいた。尚歯会にひたすら感謝である。（了）