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シリアへの軍事介入が遅れる。アジア株、欧州株高の流れを受けてNYダウ127ドル高

2013-09-11 10:10:21 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


ロシアRTRは11日朝5時台の放送で、プーチン大統領が、9月10日「シリア政府が化学兵器を所持していたことは周知の事実だった。イスラエルの核に対抗するためだった。ロシアは核拡散、化学兵器拡散に反対してきました。シリアの化学兵器を国際管理下に置くことは何度も討議してきました。G20会合の際、私はオバマ大統領とこの問題を討議しました。9月9日、ロンドン訪問中のケリ―米国務長官がこの問題に触れました。たまたまロシア訪問中のシリア外相に化学兵器を国際管理下に置くことをラブロフ外相が提案しました。シリアは前向きに反応しました。化学兵器を管理下に置くだけではありません。廃棄しなければなりません。シリア問題解決のための大きな第一歩と考えています。これはアメリカとアメリカを支持する人がシリア介入を諦めてこそ成立するものです。ロシアはアメリカのパートナーと話を進めていきます。オバマ大統領のミシェル夫人も軍事行動に反対しています。カメロン首相、メルケル首相、EU首脳、国連のパン事務総長さらに日本の安倍首相もロシアの提案に賛成しています。」などと話す様子をテレビ画面に写していた。

一方、11日朝6時台放送のフランスF2は「シリアの化学兵器を国際管理下に置くとのロシアの提案は、技術的に可能か。アサド大統領は果たして守れるか。はなはだ疑問だ。フランス政府は、興味深く、慎重に見守るとフランス外相は話した。」と伝えた。「最初の疑問は化学兵器とは何を指すのか。どのような形をしているのか。シリアには1000トンの化学兵器があるとされる。マスタードガスか。VXガスも含むのか。」と続け、軍事専門家がテレビ画面に登場し「軍事施設がシリア全土に点在している。シリアは今内戦のさなかである。場所を特定し調べる。10年以内に破壊することは無理だろう。」と話していた。

一方、10日、NY市場では、NYダウは前日比127ドル高、15,191ドルで取引を終えた。NY原油(WTI)相場はバレル2.4%安、106.88ドルへ反落した。NY金相場はオンス1.8%安、1,362.50ドルで取引された。NY外国為替市場ではドルは対ユーロで下落、対円で上げ、1ドル=100.36~38円、1ユーロ=133.13~18円で取引された。米国債が売られ、10年物米国債利回りは前日の2.898%から2.966% へ上昇した。10日付けのWSJ紙電子版でDanStrumpf記者は「シリア問題に対する懸念がやや後退、マーケットは一息ついた。一方、原油相場は急落した。」と書いた。同紙は「来週からダウ採用30銘柄の内3銘柄、アルコアはナイキに、ビザはヒューレット・パッカードに、バンカメはモルガンスタンレーにそれぞれ入れ替わる。」と書いていた。

11日朝7時台放送のワ―ルドWaveMorning「経済情報」出演のみずほ銀行、岩田浩二氏は「中国株が中国経済回復期待から上げ、アジア株高、欧州株全面高の流れを引き継ぎ、NY株が上昇した。9月17~18日開催のFOMCの会合を前にして当面積極的売買は手控えられるだろう。外国為替市場では、当面シリアへの軍事介入が重しとなる。ただ軍事介入が回避されれば、ドル買い戻しからドル高・円安が大きく進むだろう。」と話した。(了)

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