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査穴の解説をする矢田部先生
査穴の実技指導風景
これまで七星論での考え方や治療法を行ってきましたが、その説明には、七星論独自の単語が出てきます。
「査穴」とか「七星配置」での「頭七」とか「腹七」等々という単語ですが、これらの単語は、従来の鍼灸学にないので、新しく名付けた名称です。
その中で最も基本となる「査穴」ですが、それを知らなければ、チンプンカンプンになってしまいますし、知っているようでも実際の臨床に使うときに迷ってしまうこともあるようです。
そこで今回、大阪医療学園の鍼灸科で経穴を教えている、矢田部雄史先生に講義をしてもらったというわけです。
講義はPPTを使わず、テキストだけで行われたのですが、なるほどと思いました。
PPTで解説すると、画面が大きくてわかりやすいように思えるのですが、こういう基本的なことは、覚える必要があるので、学校での授業スタイルがいいわけです。
笑い話になりますが、その学校での授業スタイルは、ややもすると眠たくなってしまいます。
という事で、私だけちょっと寝てしまいました。(^ワ^)
さて冗談はこれぐらいにして、講義内容は、「査穴の理論」や「査穴という言葉の意味」や「実技での取穴」などが行われました。
査穴の意味は、当初は虹彩分析の結果を確認するための「検査穴」として使っていたのですが、「肝臓の検査穴」とか「心臓の検査穴」などとなると、名称として長いし、カルテに書く時も手間が要るので、短くして、「肝臓の検査穴」→「肝査穴」、「心臓の検査穴」→「心査穴」となったわけです。
そして、それらのツボは「検査」のためだけでなく、治療点としても効果が高いことがわかり、「検査にも治療にも」使うようになったのです。
七星論を組み立てる以前から、「検証とか「確認」という言葉を常に考えていて、何かを発言するときや解説をするときは、「何故?」ということを考える癖があったからです。
ですから今でも、他の方の発表や解説を聞く時に、心の中で「根拠は?」という事を考えながら聞いています。
本を読むときもそうで、根拠のないのが羅列された本などはすぐに捨ててしまいます。
「古典にこう書かれています」とか「著名な先生はこう言っています」だけでは納得できないのです。
勉強をする時に信者になると「恋の盲目」と一緒になってしまうからです。
「古典にこう書かれていますが、やってみたらこうだった」とか、「著名な先生がこのように言っていたので、このように実験してみたらその通りだった」と言うのを信じるわけです。
そのような疑り深い人間が一つの理論をまとめるのですから、かなりの年月がかかりました。(笑)
この矢田部先生の講義の途中から、背部兪穴の検証方法の公開を私がやったのですが、おそらく参加者の中にも「信じ難い」と思われた方もいたと思います。
背部兪穴には、「肺兪」とか「心兪」とか「肝兪」とか「腎兪」というのがあり、ウィキペデアには「せき・ぜ・そく・気管支炎・鼻炎・花粉症などの呼吸器疾患のほか、肩や背中のコリや痛みなどにも用いられる」と書かれています。
則ち、「肺兪は肺機能を鼓舞する」という意味になります。
同様に、肝兪とか腎兪などもそのように考えられているわけです。
背部への七星配置図
そこで実験です。
「腎兪」の取穴部位は、「第二、第三腰椎棘突起間の外方1寸5部」と習います。
しかし、七星論では、「第一、第二腰椎棘突起間の外方1寸5部」としています。
つまり、従来の取穴部位と、七星論での取穴部位では1椎(背骨1個)の高さの差があるわけです。
何故そのようになったかと言いますと、脊椎を七星で分けていきますと、第一腰椎が「水=腎・膀胱」になるので、その外方1寸5分に腎兪に相当する「4水」と言うのを配置下のです。
※従来の経穴学では、椎骨の外方にツボが配置されてないのもありますが、七星論では全ての椎骨外方にツボが配置されていますので、漢字表現を用いると、名称が多くなりますので、簡潔にわかるようにするために、第一胸椎棘突起外方には「1水」と名付け、第二胸椎棘突起外方には「1金」などと名付けたわけです。
私は、この実験方法を考えるのに、かなり時間がかかりました。
他の方がやった実験があれば簡単に解決できたと思いますが、何もないところから考え出すのですから、それなりに苦労したわけです。
それで、実践塾で公開した検証方法は、経絡筋肉テストを使って、
① 腎経の筋力テストを行う
② 従来の腎兪に皮内鍼を刺してから腎経の筋力テストを行う
③ クリア穴を使って、②の実験で使った鍼の効果をクリアする
④ 七星論で腎兪に相当する「4水」に皮内鍼をして筋力テストを行う
結果は言わなくてもわかると思いますが、七星論での「4水」に皮内鍼をした時の方が筋力は強くなったのです。
ということは、従来の腎兪よりも、七星論での腎兪(腎兪に相当する4水穴)のほうが、腎を鼓舞するのに効果が高いという結果になったわけです。
認めたくない人が多いこともわかっています。
しかし、事実を事実として受け止める寛容さがある人なら理解できると思います。
もしくは、自分で実験をして確認することです。
何のために?
患者さんのためにです。
査穴の解説をする矢田部先生
査穴の実技指導風景
これまで七星論での考え方や治療法を行ってきましたが、その説明には、七星論独自の単語が出てきます。
「査穴」とか「七星配置」での「頭七」とか「腹七」等々という単語ですが、これらの単語は、従来の鍼灸学にないので、新しく名付けた名称です。
その中で最も基本となる「査穴」ですが、それを知らなければ、チンプンカンプンになってしまいますし、知っているようでも実際の臨床に使うときに迷ってしまうこともあるようです。
そこで今回、大阪医療学園の鍼灸科で経穴を教えている、矢田部雄史先生に講義をしてもらったというわけです。
講義はPPTを使わず、テキストだけで行われたのですが、なるほどと思いました。
PPTで解説すると、画面が大きくてわかりやすいように思えるのですが、こういう基本的なことは、覚える必要があるので、学校での授業スタイルがいいわけです。
笑い話になりますが、その学校での授業スタイルは、ややもすると眠たくなってしまいます。
という事で、私だけちょっと寝てしまいました。(^ワ^)
さて冗談はこれぐらいにして、講義内容は、「査穴の理論」や「査穴という言葉の意味」や「実技での取穴」などが行われました。
査穴の意味は、当初は虹彩分析の結果を確認するための「検査穴」として使っていたのですが、「肝臓の検査穴」とか「心臓の検査穴」などとなると、名称として長いし、カルテに書く時も手間が要るので、短くして、「肝臓の検査穴」→「肝査穴」、「心臓の検査穴」→「心査穴」となったわけです。
そして、それらのツボは「検査」のためだけでなく、治療点としても効果が高いことがわかり、「検査にも治療にも」使うようになったのです。
七星論を組み立てる以前から、「検証とか「確認」という言葉を常に考えていて、何かを発言するときや解説をするときは、「何故?」ということを考える癖があったからです。
ですから今でも、他の方の発表や解説を聞く時に、心の中で「根拠は?」という事を考えながら聞いています。
本を読むときもそうで、根拠のないのが羅列された本などはすぐに捨ててしまいます。
「古典にこう書かれています」とか「著名な先生はこう言っています」だけでは納得できないのです。
勉強をする時に信者になると「恋の盲目」と一緒になってしまうからです。
「古典にこう書かれていますが、やってみたらこうだった」とか、「著名な先生がこのように言っていたので、このように実験してみたらその通りだった」と言うのを信じるわけです。
そのような疑り深い人間が一つの理論をまとめるのですから、かなりの年月がかかりました。(笑)
この矢田部先生の講義の途中から、背部兪穴の検証方法の公開を私がやったのですが、おそらく参加者の中にも「信じ難い」と思われた方もいたと思います。
背部兪穴には、「肺兪」とか「心兪」とか「肝兪」とか「腎兪」というのがあり、ウィキペデアには「せき・ぜ・そく・気管支炎・鼻炎・花粉症などの呼吸器疾患のほか、肩や背中のコリや痛みなどにも用いられる」と書かれています。
則ち、「肺兪は肺機能を鼓舞する」という意味になります。
同様に、肝兪とか腎兪などもそのように考えられているわけです。
背部への七星配置図
そこで実験です。
「腎兪」の取穴部位は、「第二、第三腰椎棘突起間の外方1寸5部」と習います。
しかし、七星論では、「第一、第二腰椎棘突起間の外方1寸5部」としています。
つまり、従来の取穴部位と、七星論での取穴部位では1椎(背骨1個)の高さの差があるわけです。
何故そのようになったかと言いますと、脊椎を七星で分けていきますと、第一腰椎が「水=腎・膀胱」になるので、その外方1寸5分に腎兪に相当する「4水」と言うのを配置下のです。
※従来の経穴学では、椎骨の外方にツボが配置されてないのもありますが、七星論では全ての椎骨外方にツボが配置されていますので、漢字表現を用いると、名称が多くなりますので、簡潔にわかるようにするために、第一胸椎棘突起外方には「1水」と名付け、第二胸椎棘突起外方には「1金」などと名付けたわけです。
私は、この実験方法を考えるのに、かなり時間がかかりました。
他の方がやった実験があれば簡単に解決できたと思いますが、何もないところから考え出すのですから、それなりに苦労したわけです。
それで、実践塾で公開した検証方法は、経絡筋肉テストを使って、
① 腎経の筋力テストを行う
② 従来の腎兪に皮内鍼を刺してから腎経の筋力テストを行う
③ クリア穴を使って、②の実験で使った鍼の効果をクリアする
④ 七星論で腎兪に相当する「4水」に皮内鍼をして筋力テストを行う
結果は言わなくてもわかると思いますが、七星論での「4水」に皮内鍼をした時の方が筋力は強くなったのです。
ということは、従来の腎兪よりも、七星論での腎兪(腎兪に相当する4水穴)のほうが、腎を鼓舞するのに効果が高いという結果になったわけです。
認めたくない人が多いこともわかっています。
しかし、事実を事実として受け止める寛容さがある人なら理解できると思います。
もしくは、自分で実験をして確認することです。
何のために?
患者さんのためにです。