NYダウ、貿易戦争懸念から一時750ドル急落、ハイテク株安が相場をリード、一方、ISM米景況感指数は堅調で余りの悲観論は無用と一部専門家指摘（学校で教えてくれない経済学）

中国が豚肉、ワインなど128品目、総額30億ドルのアメリカ製品に高率関税を賦課すると2日発表した。貿易戦争の始まりとの懸念からNYダウは一時750ドル以上値下がりした。一方、3月のISM米製造業指数が59.6ポイントを維持したことから米国経済のファンダメンタルズは極めて安定している。過大な悲観は無用との指摘から買い戻され458ドル安、23,644ドルで取引を終えた。アマゾンが一時9%以上値下がりなどアップル、インテル、テスラなどハイテク株が軒並み売られた。主にハイテク株で構成されるナスダック株価指数は今年3ケ月の上げ分をすべて吐き出した。VIX恐怖指数が再び23.62%ポイントまで上昇した。NY外為市場では株安からドルが売られ、1ドル＝105.17円、1ユーロ＝130.23円で取引された。NY原油（WTI）は貿易戦争激化で世界の石油需要減につながるとの思惑やロシアがOPEC減産合意枠を超えて生産したと伝えられ、バレル63.01ドルへ続落した。NY金は株安、債券買いで10年物国債利回りが2.733%台へ低下したことを材料に買い戻されオンス1，346.90ドルで取引を終えた。

3日朝放送のNHK/BS「ワールドニュース」でドイツZDFは「中国が2日、正式にトランプ大統領による関税引き上げ措置に対抗して128品目30億ドル規模の米国製品に高率関税賦課すると発表した。今回の対象品目には米国にとって影響がはるかに大きい航空機,大豆、牛肉、天燃ガスは含まれていない。中国の米国向け輸出は全体の20%を占める。米国の中国向け輸出は全体の8%に過ぎない。問題はアメリカが大統領令301条を元に600億ドル規模の製品を対象としていることだ。中国は通商法232条による鉄鋼、アルミの関税引き上げに対抗して豚肉、ワインなど128品目、総額30億ドルにとどめている。今のところ控えめだ。中国は交渉による解決を模索している。」と伝えた。3日朝放送の中国CCTVは「中国政府はアメリカ製品128品目にアメリカの関税引き上げ措置に対抗して高率関税を賦課することを発表した。アメリカの関税引き上げ措置によりに中国が被る不利益に対して自国の利益を守るための措置である。WTOルールに違反しない。3月26日にWTOに対して協議を申し入れたがアメリカは拒否した。米イリノイ州の養豚農家は中国の豚肉輸入に対する関税引き上げに困惑している。トランプ大統領は養豚農家の支持を得て大統領で当選した。困るのはトランプ大統領だろう。」と伝えた。一方、3日朝放送の米ABCは中国の報復関税措置に触れず「トランプ大統領は子供の時に不法移民で親につれられてアメリカに渡った70万人を一時適用除外すると発表した。新たに入ってくる不法移民とは別だ。アメリカを守るための壁は100%必要だ。」発言した」と伝えた。

3日放送のシンガポールCNAは「ミヤンマー、ラカイン州を逃れてバングラデシュに避難した一部が悲惨な環境を逃れて、最大一人1,800米ドル(約19万円)を密輸業者に渡してマレーシアやシンガポールを目指している。」と伝えた。フランスF2は「インド、ベンガルール洲で川や湖へ流された化学物質が発泡化し自然発火する事態が発生しているが州当局は雇用促進・工場誘致と公害問題とのはざまで板挟みになっている」と伝えた。（了）