画・江嵜 健一郎
♪咲いた、咲いた、チューリップの花が、
並んだ、並んだ、赤、白、黄色、
どの花みてもきれいだな♪
例の更地のチューリップが先週あたりから
咲き始め、頃は良しとスケッチした。
昨年は3月末に描いている。例年より数日早いと
メモに書いていた。今年は昨年よりは多少寒い日が
多かったせいか、開花が遅くなったのかもしれない。
いつものようにヤフーのお世話になる。
冒頭の歌詞は昭和7年(1932)の絵本唱歌の「夏の巻」に
出ている。作詞は近藤宮子、作曲は井上武士。他に
「こいのぼり」、「豆まき」の2曲がよく知られていると、解説に
あった。
チューリップの花言葉を調べた。
赤は「愛の告白」、白は「失われた愛」、
黄は「愛の芽生え」と出ていた。
夕方近くだったが、スケッチしていると、通りがかりの
さるご婦人が立ち止まって花を覗き込むように眺めていた。
一応、描き終えていたので、フエンスの外に出て
立ち話が始まった。
「昔からこの近くに住んでいます。」との事だったが、会った記憶はない。
「いつも花を見せてもらってます。先ほどのスケッチを見せていただけ
ませんか」と催促され、見ていただいた。
「ほんとうに、赤、白、黄色と歌のとおりなんですね」と感心したように
話を続けた。「83なので、いつまで続けられるか、分かりませんが。。。」と
言葉を濁すと「私も似たようなもので、77です。長崎で昭和19年生まれです。」とご婦人は話を続けた。
チューリップが縁で花談義に花が咲いた。花を描いているといつも花から
元気をもらえるのでひたすら感謝である。(了)