私が膀胱経に巨鍼をするのを始めた
指先まで巨鍼をするのも私が始めた
巨鍼療法を学んで帰国してからはいろいろな発見がありました。
まず、張先生は巨鍼を督脈を上から下に刺していたのにはすごく疑問を感じた。
それは、鍼灸学校では、
「督脈は下から上(頭部)に流れる」と教えられるからです。
となると、補寫に迎髄の法(迎隨補瀉とは、経絡の経路と同じ方向または逆の方向に鍼を刺入することで行う補瀉のこと)というのがあり、経絡の流れに沿って刺すことを「補」と言い、流れに逆らって刺すことを「寫」とします。
つまり、「補法」にすれば経のエネルギーが増し、「寫法」にすれば経のエネルギーが減る、と考えるわけです。
ですから、鍼灸学校で教えられる督脈の流注だと、巨鍼での督脈への刺鍼は「寫法」になるわけです。
督脈を寫すると、理論的には「陽経」のエネルギーが減るわけですから、陽経の経絡のエネルギーが弱くなるわけです。
そうなると、督脈から分離される手足の陽経エネルギーも全て「虚」してしまうことになります。
と言うことは、陽経の経絡とつながる大腸、小腸、胃、胆のう、膀胱、などもエネルギーがなくなり、「力」が弱ってしまうわけです。
その結果、それらの器官の働きが弱まり発病することになります。
そのことを考え始めたら、「もしかしたら経絡流注が間違っているのではないか」と考えるようになったのです。
でも、うっかり話すと変人扱いされたり、反逆者扱いされたりするので、ずっと一人で考え続けながら実験ををすることにしたのです。
そのときに生まれて来たのが、「経筋腱収縮牽引の原理」です。
経筋腱収縮牽引の原理は何度もこのブログに書いてきましたので、ブログを読まれている人はわかると思いますが、チャンスがあればまた説明します。
そんな実験を繰り返して、「督脈は頭部から尾骨のほうに流れる」という自信がついてきました。
そこら辺から「私の巨鍼療法」の組み立てが始まったと考えます。
理由は、二度目に斉斉哈爾に行ったとき、張先生が「この患者さんを治療してみなさい」と患者さんを連れて来たときのことです。
脳梗塞の患者さんで指を含めた手が動かなかったので、「分刺」法を使い、指先まで巨鍼を通して指を動かさせたのです。
※指先への刺鍼を毫鍼ですると酷いことになるようですので、ご注意ください。(分刺が重要なんです)
それを見た張先生は驚いて、「さすが私の弟子だ」なんて言っていました。
上の二番目の写真を見てください。
張先生は、手首までしか巨鍼を通しませんでしたが、私は指先まで巨鍼を通したのです。
これはいろいろな実験を繰り返しながら生まれて来たテクニックです。
巨鍼療法講習会のご案内
日時 :6月23日(日)13:00~15:00
会場 :新城針灸治療院
参加費:20.000円(税込)
講師 :新城三六(日本巨鍼療法創始者)
会場 :新城針灸治療院
参加費:20.000円(税込)
講師 :新城三六(日本巨鍼療法創始者)
申込 :06-6765-7622(木、金、土以外は留守録)
shinjo36アットマークsunny.ocn.ne,jp