JR神戸線三宮駅南にあるボーリングセンターで同じマンションに住む仲間とボーリングをほぼ5年前に始めた縁でラウンドワンの最低基準額100株株主になった。正直、株主優待制度で500円割引券3枚ゲットが目的で仲間とのプレーに細やかながら活用いただくことが目的だった。2年前1株を3株に分割で現在は100株で1枚となってる。
当社はコロナで打撃を受け2021年3月決算で赤字に転落した。日本国内101店舗、米国50,中国4で事業を展開している日本でも異色の会社である。国内事業は現時点でも苦戦が伝えられ閉店が続いている。しかし、ここ1,2年、米国での事業の活躍が目立つ。昨年、料金改定が寄与したとこの日の株主総会でも説明があった。海外事業ではロシアのウクライナ侵攻の翌月にロシアからの撤退を即実行した。中国はじっくり時間をかけて事業展開すると説明した。国内事業の展望には明言を避けた。
今年3月末で売り上げ1,591億円(前年度比:12.1%増)、営業利益241億円(同43.0% 増)、経常利益243億円(同45.7%増)と好決算を発表した。
日本では売り上げ979億円(9.1%増)、ボウリングは213億円(10.9%増)と22%を占める。ゲーム中心のアミューズメント部門が495億円で50%を占める。一方、米国は売上げ595億円(15.6%増)、ボウリングは58億円(4.5%増)と10%、アミューズメントが441億円(16.2%増)とほぼ70%を占める。景品を吊り上げるクレーンゲーム機を1店舗あたり150台設置が当たった。米国では昨年12月に1店舗、今年3月の1店舗オープンした。
杉野公彦社長(63歳)は、事業報告、収益構造の改善、人材育成、財務体質の改善などを述べた最後に、「国内最高峰の飲食店を提供したい。米国におけるラウンドワンの収益基盤、ノウハウを活用、まずは北米での店舗拡大を新事業として進めていく」と宣言した。
一連の事業報告などの後、質問時間に入った。5~6人が手を挙げた。筆者は三番目に指名された。「最高峰の日本食を世界へ、ROUND ONE Delicios立ち上げられた。「いまなぜなのか」。社長さんの生のお声を聞かせてほしい」と質問した。
杉野社長は「現在、日本食は世界各国でブームだ。しかし、日本料理はまだまだ北米はじめ諸外国では出会えることが少ない。日本国内70万店の中から最上位クラスの店舗は0.0001%に過ぎない。日本最高峰のドリームチームを結成、海外に日本食を提供したい。①アミューズメント、②最高峰の日本食提供という日本発の二つのエンタメ事業で世界の人々を笑顔にして参ります。まずは2025年度、アメリカの3都市、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンフランシスコでの出店を計画している。その後、シカゴ、ダラス、ワシントンDC,ホノルルへ拡大する。将来的にはヨーロッパをはじめ全世界へフィールドを拡大していく予定だ」と答えた。
会場出口で「本日の参加者数は?」と係の人に尋ねた。「300人以上の方が出席された。」と答えた。昨年比ほぼ5割増えている。南海本線「堺」駅前会場から難波駅スイスホテル内本社会議室を経て、昨年、マイドームおおさか展示場へ会場を移した。参加者数は当社事業成績の一つのバロメーターになるので興味深い。
週明け24日のラウンドワンの株価は1株795円で株主総会前の水準と変わらず。様子見している。正直なところ「日本食を世界に広めたい。」社長さんの壮大なロマンを市場は今しばらくは咀嚼仕切れないものと思われる。(了)