雪駄を履いてもらったら指の力がグンと上がる
これは先日の臨床実践塾での風景ですが、こんな実験をしました。
① 雪駄を履く前に指の力を調べる
② 雪駄を履いてから再び指の力を調べる
30年前からやっていることなので、知っている人は多いはずです。
これは、単に遊びでやっているのではなく、雪駄と指の力がどんな関係にあるかを知ってもらうためにやる実験です。
やってみると、指の力が全く違うことが分かります。
巨鍼をするときは、指の力が非常に大切になってきます。
だから私は、今でも雪駄を履いて治療をしています。
格好がいいので雪駄を履いているわけではありません。
雪駄を履くことで、指の力が出てくるので、巨鍼が使いやすくなるのです。
鍼灸師ならちょっと考えてみてください。
雪駄を履くことで、どの経絡に影響があるのか。
そうですね。肝経に「補」の作用がありますね。
肝経は足の親趾の内側に流れているからです。
となると、どうなるのでしょうか。
「肝は筋膜を司る(役目としてその仕事をする)」ですので、筋膜の働きを良くするのです。
ですから、手の親指の筋肉にも力が出てくるのです。
と、このように考えていくのが論理的な考え方です。
七星鍼法は、この論理的考え方で組み立ててありますので、「古典に書かれている」とか「〇〇先生が言っていた」などと言うことありません。
論理的とは、
①だから②になり、②だから③になるというエビデンスのある流れで説明できることを言います。
この雪駄についても、そのような理論で考えてみてください。
この考え方が、「上達の秘訣」になると思います。
この考え方が、「患者さんが集まる秘訣」になると思います。
患者さんが集まるには、いろいろな条件がありますが、この理屈も加えたほうがいいと思います。