うつ病の時代のようで、その関係の記事や番組、本の広告をよく目にする。
僕も、年に何回かはひどく落ち込むことがあり、そのうち1回くらいは、悶々として眠れない夜を過ごしてしまう。そういう時は、むかーしの、すっかり忘れていた大失敗や、赤っ恥をかいた大失態までもが思い出されて、どうしようもなくなる。頭の中がウワァーッとなってしまう感覚は、わかる人にはわかるんじゃないかと思う。
うつ病なり、うつの傾向のある人は、「人に迷惑掛けている」「申し訳ない」という気持ちが強い。「自分の人生だ。自分の思い通りに生きて何が悪い」なんて考え方は、決してできない人たちだ。
しかしそもそも、人に迷惑掛けないで生きて行くことなんて、できるのだろうか。生きていれば、何かしら誰かに迷惑を掛けるもの。何らかの迷惑掛けることなしに人生送るなんてことは、できっこないのだ。そして生きていれば、何らかの利益を誰かにもたらしていることもまた事実。
だいたい、何を以って迷惑とするかなんて、時代によって場所によって人によって気分によって違うもの。そんなもん、気にし過ぎる必要はないんじゃないか。
だから、人に迷惑掛けないよう掛けないよう萎縮して生きるより、何か人のため世のためになることを考えたほうがいい。その方が、前向きだ。世の中に何かしらいいことをしていれば、他人に少々迷惑掛けたっていいじゃないか。天才的な人物は、やること考えること偉大な分、どこか大きく抜けていたり奇妙な言行があったりするもんだ。
それに、人間だったら誰しも、3歳までの間に一生分の親孝行をするという。その後の人生は、オマケみたいなもんだ。
さらに言えば、人間の存在自体、地球全体の迷惑になっているのかもしれないのだ。大きなことは、誰も言えやしない(と、デカいことを言う)。
ついでに言うと、このブログだって、ひょっとしたら誰かに不愉快な思いをさせているのかもしれない。でもそんなこと考えていたら、何にも書けなくなる。誰かの、何かの役に立っているはずだ、とでもいったウヌボレそして思い上がりがなければ、文章なんて書けやしない。
…秋晴れの3連休にも関わらず、ウツで苦しんでいる人たちも、きっといるんだろうなあ。