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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

人に迷惑掛けちゃいけないか―うつ病の時代に

2006-10-08 08:40:53 | こころ
 
 うつ病の時代のようで、その関係の記事や番組、本の広告をよく目にする。
 僕も、年に何回かはひどく落ち込むことがあり、そのうち1回くらいは、悶々として眠れない夜を過ごしてしまう。そういう時は、むかーしの、すっかり忘れていた大失敗や、赤っ恥をかいた大失態までもが思い出されて、どうしようもなくなる。頭の中がウワァーッとなってしまう感覚は、わかる人にはわかるんじゃないかと思う。

 うつ病なり、うつの傾向のある人は、「人に迷惑掛けている」「申し訳ない」という気持ちが強い。「自分の人生だ。自分の思い通りに生きて何が悪い」なんて考え方は、決してできない人たちだ。
 しかしそもそも、人に迷惑掛けないで生きて行くことなんて、できるのだろうか。生きていれば、何かしら誰かに迷惑を掛けるもの。何らかの迷惑掛けることなしに人生送るなんてことは、できっこないのだ。そして生きていれば、何らかの利益を誰かにもたらしていることもまた事実。
 だいたい、何を以って迷惑とするかなんて、時代によって場所によって人によって気分によって違うもの。そんなもん、気にし過ぎる必要はないんじゃないか。

 だから、人に迷惑掛けないよう掛けないよう萎縮して生きるより、何か人のため世のためになることを考えたほうがいい。その方が、前向きだ。世の中に何かしらいいことをしていれば、他人に少々迷惑掛けたっていいじゃないか。天才的な人物は、やること考えること偉大な分、どこか大きく抜けていたり奇妙な言行があったりするもんだ。
 それに、人間だったら誰しも、3歳までの間に一生分の親孝行をするという。その後の人生は、オマケみたいなもんだ。
 さらに言えば、人間の存在自体、地球全体の迷惑になっているのかもしれないのだ。大きなことは、誰も言えやしない(と、デカいことを言う)。

 ついでに言うと、このブログだって、ひょっとしたら誰かに不愉快な思いをさせているのかもしれない。でもそんなこと考えていたら、何にも書けなくなる。誰かの、何かの役に立っているはずだ、とでもいったウヌボレそして思い上がりがなければ、文章なんて書けやしない。

 …秋晴れの3連休にも関わらず、ウツで苦しんでいる人たちも、きっといるんだろうなあ。

コメント
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