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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

異次元はあるか

2007-10-14 09:31:33 | 科学/考察
 
 科学好きやSF好きの人なら見たかもしれないが、8月25日の夜、NHKで『リサ・ランドール 異次元への招待』というのをやっていた。米国・ハーバード大学の、なかなかきれいな理論物理学者が提唱する、5次元空間についての番組だ。以来、異次元について、ずーっと考えている。(もちろんそれだけを考えているわけではないが)

 電磁気力や、極小の世界での強い力や弱い力に比べ、重力が極端に小さいのはなぜかってことが発端らしい。机の上のクリップが、大きな地球の引力に打ち勝って小さな磁石にくっ付くことからも、重力の小ささというのはわかる。他の宇宙(異次元世界)とも引き合っているから、つまり漏れているから、重力だけが小さくなっているとのこと。
 また前にも書いたけど、真空中では、素粒子が現れたり消えたりしているとのこと。今はやりの〈ダークマター〉あるいは〈ダークエネルギー〉との関係がイマイチよくわからないが、これもやはり、別の世界が存在していると考えないと、説明がつかない。

 ランドール博士は〈5次元空間〉と表現しており、この3次元(時間を含めると4次元)の世界は、その影絵みたいなものと説明していた。冒頭の絵みたいに、3次元で見れば球でも、2次元世界の平面からすると円になる。そしてその球が動けば、円は大きくなったり小さくなったり、そして点となり消えてしまう。2次元世界にすれば、不思議なことであろう。(UFOも、これなら説明しやすい)
 すぐに連想するのは、いわゆる〈あの世〉みたいなもの。僕らが生きるこの宇宙というのは、精神世界ともいうべき5次元世界の影絵みたいなものなのかもしれない。本質的なところはその5次元世界にあり、また死後の世界、あるいは生前の世界というのは、その5次元の宇宙になるのかも。

 ユングの言う〈集合的無意識〉、エドガー・ケイシーの言う〈アカシックレコード〉、共時性とも言われる〈シンクロニシティ〉、あるいは不思議な超常現象の数々は、この世界より高次の世界を考えないとうまく説明できないような気がする。今のところ、根拠はないのだが。
 その異次元の世界とは、重力だけではなく、想いというのかいわゆる精神的なつながりもあるように思う。それを〈魂〉と呼ぶのか〈念子〉とでも言うのかはともかく。
 さらに言うと、その5次元世界の隣りというか周りにも、6次元、7次元の世界があるのかも。それって、仏教で言う〈三千世界〉や〈六道〉にも似ているような。

 そんなことわかったところで、偉くなれるわけでも生活が楽になるわけでもない。しかし、来年スイスで行なわれるという巨大加速器による実験で異次元の世界が立証されれば、人類の世界観・人生観・宇宙観・宗教観というのは、おそらく史上かつてないほどに大きく変わることだろう。あらゆることが、ひっくり返ってしまうかもしれない。そこで慌てふためかないためにも、これくらいのことは「想定」しておいた方がいいのかもしれない、と思う。
 ただし、この世は仮の世界という、悪い意味での思想がはやるのも良くない気もする。そこはうまくやらないと。

 でもでも、異次元空間なんていう大々々発見に出くわすことができたなら、すごくラッキーだ。楽しみに待つとしよう。

 〔図は、信州大学教育学部のHPより〕

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