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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

ウンチはなぜ臭いのか

2008-04-13 09:31:46 | 科学/考察
 月曜の夜10時50分から、NHKで『星新一 ショートショート』をやっていて、先日は「親善キッス」というのがあった。
 ネタバレになってしまうが、他の惑星に降り立った宇宙飛行士が、その異星人の美女に親善のキスをするものの、その口は、異星人にとっての尻の穴(つまり肛門)だった、という話。美女の吐息(実はおなら)に惹かれてついキスをしたくなったのだが、地球人同士なら、普通そうはならない。

 本題である。
 なぜウンチは臭いのか。スカトールとかインドールとかいうけれど、それは成分を特定したに過ぎない。どうして臭いと感じるか、を考えないといけない。
 おそらく、大腸菌を含む雑多な菌、それに老廃物がたくさん含まれているため、口にしないように、だ。もし誤って手や食べ物にウンチが付いてれば、食事のあと体に変調を来たしてしまう。だから、付着に気付きやすいよう、臭いが付いている。
 別の面からすると、臭く感じるように嗅覚の方が発達した、のだとも言える。これまた〈ニワトリが先かタマゴが先か〉になってしまうのだが。

 ライオンのウンチは、他の動物の肉ばかり食べてるせいか、物凄く強烈な臭いなんだそうだ。僕ら人間を含め、食べられる側の動物としては、ライオンの縄張りであることがすぐわかるよう、強烈に感じるようになっているようだ(野生のシカが寄り付かないよう、線路にまくというのもあるらしい)。
 そうそう、ヨーロッパ出張で肉ばかり食べてると、ウンチが硬くなるというのか、質が違ってくる。米などの食物繊維を摂らなくなるためだ。臭いも、それなりに変わってくるようだ。それこそ肉食動物、のような。
 それと、ドイツならドイツにずっと滞在している人って、やはりドイツ人みたいな顔になっている。短期間でそれほど変わるのなら、進化というのはなるほど正しいのだなと思えてくる。

 ハエの場合、自分たちの卵を産みつけ、幼虫(ウジ)の栄養にさせるのだから、はやり人間や動物のウンチはいい匂いがするに違いない。確認することはできないけれども。
 一方、おしっこの場合はほとんど無菌だから、口に入っても大したことはない。だから、臭くなっている必要がないのだ。

 ところで、自己修養の一つとして、自分のウンチを手づかみにするというのがあるそうだ。高ぶった驕りを戒める、あるいは、人間だって動物の一種だということを認識する、という意味だ。昔一度やったことがあるが、少しは修養になったか。

 さて、かの異星人の口はというと、スカートから出てくる尻尾の先に付いている。食べ物は重力に逆らって消化されることになるわけだから、普通はあり得ないのだが、まあそれを言うのはヤボというもの。
 ただ、異星人美女の吐息(おなら)がいい香りだった、というのは、食べ物や感覚が違えば、あり得ることかもしれない。スカトールだって、薄めてしまえばいい匂いになるらしいし。
 

コメント
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