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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

宴の終わりに

2010-07-11 09:19:45 | サッカー
 
 南アフリカW杯も決勝を残すのみ。どちらが勝っても初優勝だそうで、スペインの方が上だと思うが、日本と対戦したオランダに勝ってほしい気もする。

 今回は、前回のファイナリストがいずれも早々に敗退したのが印象深い。イタリアもフランスも、研究されていたのと同時に、進歩を怠ったツケだろうか。スペインやオランダも、そして我らが日本も、進歩しないことにはいずれ淘汰されていく。
 祇園精舎の鐘の声、栄枯盛衰、である。そういう表現が外国にあるのか知らないが、〈無常観〉というのを感じたかも。

 日本代表はまあ、サッカーが国技となっている国々と、よく戦ったものだ(デンマーク戦の3点目は、涙が出た)。岡田監督がそこまで考えてやったかどうかは分からないが、直前の方針変更で相手国に研究させる時間を与えなかったことが大きな勝因となったのだろう。また、日本ほど試合中に声掛け合っていたチームはない。チームワークはとても良かったと感じる。和の力、である。
 しっかし、日本人らしい〈勤勉な〉サッカーだった。アフリカや南米のチームでは、おそらくあり得ない。いずれにしても、イギリスのパブで飲んだくれているおっさん達からは、きっと「スマートじゃねえなあ」と思われているに違いない。時間はかかるけれど〈美しいサッカー〉を目指してほしいものだ。
 それこそ世界中で、日本代表のことが話題にもなったろう。本田は共通の友達みたいなものだから、海外との商談もはずんだに違いない。そしてまた、「日本をなめんなよ」というようなことも。

 どのチームにも、美談・秘話というものがあろう。そして「わが町の誇り」「僕らの学校の名誉」というのも、どこの国の代表選手にもあるのだろう。これもまた、世界的なイベントの効果。
 父母がいて、兄弟がいて、友人がいて、それぞれがそれぞれの選手を、チームを応援してるかと思うと、試合中泣けてしまうこともあった。
 活躍した選手はもちろん、ベンチで見つめるしかなかった選手、応援しに行った方々、お疲れさんでした。見たこと感じたことを、戻ってチームや家族に伝えてほしい。そうすることで、世界が拡がるし、Jリーグのレベルも上がっていく。

 今回の決勝で、世界のサッカーが変わるとも言われている。5年ほど前だったか、テクニックの野洲高が優勝して高校サッカーが変わると言われたが、今はどうなんだろう。変わったのだろうか。
 さてさて、次回ブラジル大会のエンブレムが発表され(タイミング絶妙)、もう4年後に向けて動き始めた。地元ブラジルはもちろん、アルゼンチンも巻き返しを図ってくるだろう。これまた楽しみ楽しみ。

 ところで国会議員も、国の代表という意味では“サムライブルー”と同じ。国民のレベル次第。だから参院選を経て今後日本がどうなるのかも、気になるところ。
 …あ、投票行かなきゃ。

コメント
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