全国的にどの程度のニュースになっているのか知らないが、静岡県の島田市で、去年の大震災時の津波により生じたがれきを処分するという話が進んでいる。そのうち試験焼却が始まるそうだ。
放射能汚染のない岩手県のがれきだそうで、被災地の復興に役立つのなら、進めた方がいいと考えている。ただ賛否両論あるようで、ちょっと整理しておきたい。
なお「がれき」と言っても、現地で手のひらに乗るほどの小さなチップにまで破砕されてから運送されるようだ。
まずは放射能。津波の被害により発生したがれきとのことであるから、きちんと校正された測定器により複数回測定され、確かな基準値以下であれば、何ら問題はなかろうと思う。
単純な「放射能怖い」は論外のこと、「見えないから怖い」も、ちゃんと測定器があるのだから。ヒステリックに騒ぐのは大人げないこと。
やっかいなのが風評被害。こればかりは数値がいくらクリアされても防ぐことはなかなか難しかろう。農家の人たちにとっては死活問題かも。
5年ほど前だったか、宮崎県で鶏インフルエンザが発生したことがある。当時の東国原知事がきちんと対応したおかげで、地鶏は今でも当地の名産品として売れているようだ。
このように対応次第で、あるいは放射能が測定管理されているということで、さらには「がれき処理に協力しているあの島田の産だ」ということで、島田のお茶や静岡のお米の評判が逆に高まる可能性も、充分あるんじゃないかという気はしている。
静岡であれば大地震が危惧されているわけだし、1000年に一度の豪雨で大井川が大氾濫することだってあるかもしれない。そこまで考えめぐらせば「お互いさま」なのではないか、と。
いずれにせよ、想いの詰まった家屋や家具が元であることには違いない。「処分してやる」ではなく、神社やお寺のように「供養してあげる」という態度の方が、きっと望ましいのだろうとも思っているところ。
〔写真は島田市のHPより〕