〈奇跡のリンゴ〉で有名な木村秋則氏の『奇跡を起こす 見えないものを見る力』という本を読んだ。
高校生の頃に龍を見たという話や大人になってUFOに乗せられたという話、無農薬に挑戦するも失敗続きで自殺まで考え、そして奇跡のリンゴが誕生するまで。要するに、その土地が喜ぶような土作りをすれば、自然といい作物が実るというもの。
何年も掛かってその〈真理〉にたどり着き、通常は農薬をたくさん使わないと育たないリンゴが、ほとんど無農薬で実っているとのこと。つまりは、〈自然の声〉に従って、そこに棲む昆虫や微生物、小動物も大事にしていくというもの。
このGW前後は、集団登校時の事故や高速バスの事故、春山での遭難、竜巻や落雷といった、かわいそうなニュースが続いた。一寸先は闇とはいえ、突然命を絶たれた本人、それに周囲の人たちはいたたまれないだろうと思う。
『銀河鉄道の夜』にも出てくるように、誰もが〈いのちの切符〉を1枚ずつ、手にして生まれてくる。それには氏名とともに使命も書かれており、行き先はもちろん〈死〉なのであるが、その経路や長いか短いかは、おそらく誰も知らない。
僕も、あなたも、あの人も、明日どういう運命なのかは、分からない。
…とまあ、悲惨なニュースに接すると超悲観的になってしまうのです。あるいはニュースなんか見ない方が、いいのかもしれません。
しかしこういう時は、良寛和尚の「災難に遭うときは遭うのがよろしい」という言葉が力になろうかと思います。
ところで、木村さんは去年の3月10日、青森で龍の形をした細長い雲を目にしたそうです(本の冒頭に写真があります)。いわゆる「地震雲」というものなのかもしれませんが、岩石のずれによる電気の発生をナマズなどが感知するように、地殻内で変動があれば、その影響は大気中にも現れるのに違いありません(震や振の字に辰(たつ)が入っているのは偶然か)。
地中の微生物や虫の存在が樹木の成長に影響を与えるのと同様(また太陽の黒点/磁場が地球の気候に影響与えるように)地面と大気も、お互いつながっているのかもしれません。(この本読んで以来、空ばかり眺めています)
他人はもちろんのこと、つながり合っている植物や体内外のバクテリアに至るまで、その〈いのち〉を大切にすることが重要なのでしょうね、きっと。
僕の場合、龍はもちろん龍のような雲も見たことはないのですが、その昔、目の前に浮かぶ珠を見たことがあります。ひょっとしてどなたか、見たことのある人、あるいはその意味合いの分かる方、いませんか。