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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

比較の問題⑤(数量の感覚)

2012-09-23 09:15:39 | 科学/考察
 
 たとえば年収5億と10億、たとえば重量4万トンと8万トン、たとえば2万光年と4万光年。
 あるいはO.01秒と0.02秒、あるいは3ミクロンと6ミクロン、…。

 専門家やスポーツの世界では重要なことなのかもしれないが、それぞれ倍の開きがあるとはいえ、いずれも大きすぎたり小さすぎたりして、一般の人にとっては感覚的に同じようなもの。差は大したことなくなる。(失礼ながら、未開の人が「1,2,3,たくさん」と言うようなもの)

 これが年収500万と1000万、体重40キロと80キロ、身長1メートルと2メートルでは、比率は同じく「1:2」であってもその差が大いに意味を持ってくる。
 算数的につながってはいても、僕らの生きている世界というのは限られているということ。つまり何であれ、数直線状のごく一部しか僕らは実感として理解できないということ。

 これって、紫外線と赤外線の間の波長の電磁波しか見えないっていうことにも似ているし、聞き取れる音域も限られているってことにも似ている。
 さらに時空間的に言っても、僕を含めこれを読んでるあなたも、おそらく西暦1900年から2100年の間を、たぶんこの地球上で生きているに過ぎない。

 だから何なんだって言われると困るのだが、んーと、いくら年をとろうが地位が上がろうが有名になろうが、「自分は何でも分かっている」なんて思わない方がいいのかもしれない。謙虚に真摯に。
 …久しぶりに小難しいこと書きました。

コメント
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