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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

諏訪湖へ(自分へのごほうび)

2013-03-03 11:00:01 | 
 
 年末年始は家にいることが多く、それはそれで目出度いのではあるが一人になれる時間というのが少ないのが難。そこでちょっと寒い1月の下旬、諏訪湖へ旅に出掛けた。
 去年は大変な仕事をこなしたので、自分に対するそのごほうびのつもりもあって。

 富士から身延線&中央線に揺られること4時間。途中から積雪そして粉雪が見え始め、上諏訪駅に着いた時はちょっとした吹雪。その中を高島城、諏訪湖と見て歩く。
 雪が嬉しくて、わざわざ深い所を歩いたり。足首まですっぽり(10cmくらい)沈むほどなので寝っ転がってもズボッとなるかと思ってやってみたが、せいぜい1cmへこむ程度。考えてみたら、単位圧力が全然違うということに気付いた。(足裏の面積に比べ背中含む背面の面積の方が圧倒的に大きい!)

 ちょうど〈御神渡り〉が出現した直後だったので諏訪湖の周りを歩きながら探したが、それらしきものは見つからず。ただ時おり湖の向こうから、何か崩れ落ちるような音が。盛り上がった氷が崩れてでもいるのか。
 やはり同じように探している、名古屋から来たという若い子がいて、一緒に探すことになった。白い湖畔を二人で歩き、ちょっとした“デート”気分(白い恋人?)。雪の湖面に少し盛り上がっている箇所があったので、勝手に「これがそうだ」ということにして写真など撮っていた。
 一時間ほどご一緒して別れたけど、真面目そうでいい感じの子だったので、ダメ元で連絡先でも聞いておけば良かったかな、と後になって思った次第(ハハハ…)。

 話変わるけど『恋愛は科学だ!』という番組が先日あり、カミさんと一緒に見ていた。
 遺伝的に好ましい異性の匂いというのは、やはり好ましく感じられるようだ。生まれてくる子供の免疫力が高くなるから、という自然の摂理とのことらしい。
 もちろん子孫の免疫力だけ考えて生きているばかりでもなかろうし、容姿や声、あるいは考え方に惹かれて恋をすることもあるのだろうが、ケータイやらスマホやらに囲まれている生活を続けていると、そういう本能的な力も弱まってくるような気がする。

 さてさて、当日の宿は『すわ訪』という渋い民宿。目元何となくトータス松本に似た若いご主人が「粗末で済みません」としきりに恐縮していたがなかなかどうして。古い造りは懐かしかったし、手作りのような小さな露天風呂に独占で3回も入れたし、広間での夕食中には隣りの年配の方と世間話もできたし。
 帰りは飯田線を延々8時間、電車に揺られながらとりとめのないことを考えていた。誰とも口を利かず、誰にも邪魔されることないというのは実に心地いいこと。すっかりリフレッシュできたのでした。
 疲れたら、またどこかフラッと出掛けるかなあ。

コメント
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