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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

ON偉大なれど

2017-06-11 11:12:32 | 時事
 最近は野球もほとんど見なくなってしまったが、読売ジャイアンツが42年ぶりに連敗記録を更新したという。前の時は、あの長嶋さんの監督1年目だそうだ。

 それで思い出したのは、長嶋監督のベンチでの態度。自チームの選手が凡退するたび、ベンチ奥でバットを振る格好をして、隣りのコーチか誰かと「やはり腰を入れて、こう、パンチだよね」とか何とか話をしている(話の内容は正確には知らないが)。もちろん、悪気はなかっただろう。
 監督やコーチはそれでもいいが、横目で見ている選手たちはきっと「えーえー、どうせ私らはあんたみたいにうまくは打てませんよ」とでも思っていたに違いない。長嶋さんが偉大だっただけに、選手たちのモチベーションはおそらく下がりまくったことだろう。それが42年前の球団初の最下位の原因だったのかどうかは、寡聞にして知らない。

 それは王監督の時も同じだった。やはりベンチの奥で、現役時代のホームランを夢見るような顔つきでバットを振る格好していたのを、見た人も多いに違いない。
 その後反省して改めたのだろうと思っているが、二人とも大きな思い違いをしていた。プレーをするのはあくまでも選手であり、そのモチベーションを下げるようなことをするようでは、監督失格。いくらバットを振る格好をしたくても、それはやっちゃあいけない。監督ならば、ぐっと我慢我慢。
 その点今の高橋監督は、変なそぶりもしない分、偉いと思う。チームが不調の時の監督ならば、オタオタしたくなるものだが。

 もっと言えば、王・長嶋だってそれだけのヘマをやるんだから、僕らだってヘマやってもいいのだし、上司や部下がヘマやっても許してあげてもいいかって気になる。
 …日本球界の偉大なおふた方に対し、大変失礼とは存じつつ。

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