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エッセイとショートショートと―あちこち話が飛びますが

筒井康隆『モナドの領域』

2016-02-28 09:57:28 | エッセイ
 
 年末だったか、小難しいタイトルながら「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇」というコメント付きの広告を見て、気にはなっていたところ。

 先日本屋をぶらぶらしていたら1冊だけあって(それも初版本)パラパラとめくったら「GOD」が出てくるようで、また「最後」とか「限定品」に弱い僕としては、買わざるを得なかった。
 読み始めたらこれがまた読みやすくて面白くて、夢中になって3日で読み終えてしまった。『聖痕』の主人公・葉月貴夫を思わせる警部が出てきたり(筆者は美形好きなのかも)『朝のガスパール』と似たような状況もあったりして、これも楽しめた。
 「宇宙論」だとか「宇宙意思」だとか僕も嫌いではないし、このブログの読者であれば、充分楽しめるんじゃないか。ただ最後の章「神の数学」は難解なので、分からなければ流してもいいかと思う。
 おそらくは最後の長篇、なんだろうね、きっと。そう言うだけのことは、ある。

 最近は自己啓発などの実用本ばかり読んでいたので、小説も久しぶり。物語の世界にどっぷり浸かれるなんて、『罪と罰』を読んで以来か。
 …いずれにしても、幸せな3日間だった。


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