わたしは、しばらく前からバルトークの弦楽四重奏曲(全6曲)をよく聞いています。
「とっつきにくい」はず?のバルトークの弦楽四重奏曲が、エマーソン ストリング クァルテットの演奏で聴くと、とっても面白いのです。
クラシックの現代音楽ではなく、まるでロックやジャズや民族音楽などのようにノリのよい楽しい演奏で、以前はじめて聞いた時、「えーっ!こんなバルトークあり?」とビックリ。そして思わずニンマリ。
6曲中最も難解と思われる12音技法満載の4番も実に明快、ウキウキ心身が弾みます。
暗いはずの最後の6番も、ユーモアに富み、柔軟に音楽が息づき、ピチカートが生き生き。暗い世相(独裁者ヒトラーの台頭)を映すかのような沈み込む終楽章も、粘り・艶・パワーを失いません。
バルトークは、名盤の誉れ高いアルバンベルク四重奏団の演奏でお聴きの方が多いと思いますが、エマーソン四重奏団のクラシックを超えたような演奏もとってもお勧めです。わたしは大好き。
武田康弘