思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

人権思想の淵源は、宗教(一神教)や哲学(理論体系の哲学及び人生哲学)ではなく、幼子の存在です。

2017-03-12 | 恋知(哲学)

昨日の大学クラスでは、同時代人であるルソーの「自然人」と安藤昌益の「真人」との重なりと違いをやりました。
(『中江兆民と安藤昌益』安永寿延著1978年レグルス文庫から)) 

 そこから、話は広がって、
《人権思想の淵源》の考察となりました。

強い一神教であるキリスト教を下敷きとして持つ「人権」の概念は、人類普遍の、とは言いますが、そこには超越神の存在を置く宗教的信念が隠されています。
わたしの、人権思想の淵源についての見方は、欧米のキリスト教思想とはまるで異なりますので、そのお話をしました。

それは誰にも、どこの国の人にも納得できるとおもわれる話です。

人権という思想の淵源は、赤ちゃん・幼児の存在です。
幼子は、生まれた瞬間から「個性」をもち、泣き方もみな違います。その一人ひとりの命は、かけがえのないもので、他の誰とも取り換えることのできない命です。金持ちや有名人の家に生まれた子も、貧乏な家に生まれた子も、そこには上下はなく、価値に少しの差もありません。赤ちゃんは、みなが大事で尊い存在として生まれてきたのです。これは、特定の思想や宗教とは何の関わりもなく、子を持つ親が誰でも自然に感じ、思うことです。子を守り育てようとする心は何よりも深く大きいです。固い言葉で言えば、この心にこそ「究極の普遍性」があると言えます。わが子のない人も、そこが淵源であることは十分に了解できるはずです。病的に歪んだ人でない限り、幼い命に対する思い=愛情は、みなに共通しています。

 ここに「人権思想」の淵源があり、特定の宗教や哲学に淵源があるのではありません。だからこそ、人権とは、決して侵すことのできない人類普遍の原理なのです。自由も平等も博愛もみな、〇〇主義や〇〇宗教ではなく、自然な人間の想いや感情から生まれますので、人権とは、幼子への心身全体による愛情を淵源とすると言えます。そこから自ずと立ちあがってくる思想です。

 一神教的でも、共産主義でも、安倍首相らの戦前思想=国体思想でもなく、自然な人間の感情から生じる世界共通の人の想い、それがほんらいの人権思想の淵源だというのがわたしの考えです。

一人ひとりのかけがえのない人間=「個人」の尊厳、みな「唯我独尊」として生まれてきたことの自覚、それが人間が人間として生きる上での土台となる考えです。


武田康弘




小2のかなちゃんの黒板画(白樺教育館・ソクラテス教室)



 
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篭池理事長を口封じ、ーー官邸と松井知事側から (リテラ)

2017-03-12 | 社会批評

 

    これは何かあったな......。昨日10日に行われた学校法人森友学園の籠池泰典理事長による緊急記者会見を見て、ほとんどの報道関係者はそんな感想をもったに違いない。

 
永田町ではこうした籠池理事長の態度豹変に早速、「官邸と裏取引したか、もしくは圧力がかかったのではないか」という見方が流れている。森友問題を取材している全国紙の社会部記者がこう語る。

「官邸サイドが籠池理事長に、第三者を介してこれ以上余計なことをしゃべるな、と圧力をかけたという情報は流れていますね。2〜3日前より新聞やテレビ報道の流れが安倍首相ら政界との関係を追及する方向から、3種類の工事契約費問題に移り、籠池理事長の刑事責任問題が言及され始めましたが、これは官邸や大阪府の松井一郎知事がリードしたものです。つまり、刑事責任追及の空気をマスコミを使ってつくり出し、裏で『これ以上、余計なことをしゃべったら、逮捕されるぞ』というようなメッセージを直接、送ったんでしょう」

 実際、昨日の会見では、これを示唆するようなシーンがあった。一気呵成に言い分をまくしたてていた籠池理事長が、「ある質問」に対して、ものの見事に狼狽したのだ。それは、『日本会議の研究』(扶桑社)の著者であり、今回の森友学園問題の追及を引っ張ってきた著述家・菅野完氏による、こんな質問だ。

「今回の認可、自分からの取り下げって知恵つけたのは、稲田さんの旦那さんの稲田龍示さんですか? 誰ですか?」

 すると、籠池理事長は一瞬フリーズし、さらにはそれまでの勢いとは打って変わって「ちょっと待って」と言い、湯飲みの茶を口に含んだ。そして、菅野氏からの質問には一切答えず、9日の大阪府による実地検査を批判しはじめたのだった。


以上は、今日のリテラの一部です。全文は、クリックしてください。

 

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