いよいよ今春からはじまる「道徳」の新しい教育は、通知表に評価がつくものに変わりますが、その教科書検定の内容がいかなるものだったかを、NHKの午後7時のニュースで見ました。
小学校低学年の「どうとく」の教科書では、パン屋さんの物語を取り上げましたが、これは検定を通らず、郷土愛や国への愛の物語に変えさせられたとのことでした。今の政府の求める「道徳」に合うように教科者つくることに苦労した、と執筆者が述べていたとのです。
あああ!政府の意向に合うように道徳を教える時代になったのだな。わたしは、もう半世紀以上前に、主権が天皇であった明治憲法の時代を小学校の歴史の時間で知り、昔はいやな国だったな、と思いましたが、その時代に戻るとは、悪い意味で感無量!です。
安倍政府による道徳教育の内容は、明治天皇が臣民に与えた『教育勅語」と同じで、いま話題の森友学園の教育と重なります。安倍首相夫妻や自民党右派や維新の会と、森友学園とが一体であったわけがよくわかります。土地もお金もない森友学園に、小学校創設の認可がおりた理由もよくわかります。
いまは、同じウヨク思想の持主同士がもめていますが、安倍政府の道徳教育のすがたが可視化された事件として、歴史に刻まれるでしょう。
ほんらいの「道徳」とは、フィロソフイ―の基底なのですが、日本ではその常識すら通りません。なんということか。 「道徳とは何か」(クリック)
武田康弘