思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

スローガンを叫ぶことは道徳とは無縁。『教育勅語』が反道徳の見本であることを知らぬのでは、哀しく愚か。

2017-04-13 | 恋知(哲学)

親孝行をせよ、とか、夫婦和合せよ、などのスロ―ガンを叫ぶことは、道徳や倫理とはまったく縁のないことですが、日本ではそれが分からない人が多く、困ります。

安倍政権に集う人や文部科学省に勤める役人の無知蒙昧には呆れ返ります。
なぜ、こんなにも言葉や物事の意味が分からないのでしょうか。

自分の経験をもとに、なにがよい生き方かを考えてみる、それを友人らとの対話で広げ深める、それを繰り返して、だんだんと自分の心の世界(「精神世界」)豊かにする。それが道徳を獲得するイロハですので、スローガンを掲げたり、上位者の言うことを暗記し従うのとは、まるで反対です。

自分の内なる声(本心)をよく聞き、自問自答することでつくられる生きる規範ですので、あくまでも自己の内なる良心のことで、外や上からの要請や命令ではないのです。自分が自由に思考し判断するする力を鍛え、それに責任をもつのが道徳のある人なので、盲目的に上位者に従う人は、道徳とは一番遠いのです。

だから、戦前(1940年代)につくられたアメリカ映画『日本を知れ』では、「日本には道徳は存在しない、ただ目上の人に従うだけである。」とナレーションされました。

「わが国は先進国で、西側諸国と価値観を同じくする」と安倍首相は幾度も述べてきましたが、同じどころではありません。似ても似つかない正反対の道徳観で、ひどく後進的です。

 戦後70年が経っても、こういう人間精神の事柄の基本すら分からないのが哀しい日本の現実です。もう少し、きちんと本質を学習し、「思想音痴」から脱出しないと、恥ずかしい限りです。

 

武田康弘(フィロソファー・元参議院行政監視委員会調査室・客員調査員「日本国憲法の哲学的土台」を講義)

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ふつうの人まで「日の丸」に敬礼をはじめたーいよいよ戦前回帰。わが日本人の哀れ(東京新聞)

2017-04-13 | 社会批評

安倍首相ら、明治維新の末裔たちによる戦後の民主主義の否定は、あまりにも愚かです。皆がこれでもウヨク政権を支持し続ければ、日本という国は、民主政=自治政治の終焉を迎えるでしょう。THE ENÐ


以下は、今日の東京新聞夕刊ですが、正鵠を射る指摘です。

  

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