思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

首相の安倍晋三がもたらした日本の逆転。危険な国への転回を許さないために。

2017-04-17 | 社会批評

 わたしたちは、明治維新の志士(皇族を神とする天皇教による全国民の統一=伝統の破壊)の末裔である長州藩出身の国家権力者の前に頭を下げ、その強権の発動に従うのでは、戦後の民主政治(自治政治)に生きる主権者として、あまりに哀しいです。

 なぜ、安倍晋三という首相に好き放題にやらせる主権者なのでしょうか?

 隣の大国、中国と敵対的関係をつくることが大損なのは誰でも知るところでしょう。ところが、安倍首相は、自身のもつ「天皇中心の日本は強い国」という想念=ポツダム宣言受諾で中国に敗戦したことを認めたくない歪んだ意識がつくる敵対感情を日本中にバラマキ、いま発展途上の中国の欠点をあげて批判嘲笑するネットウヨクのつくるムードに乗り、「戦前思想」を肯定する政治をすすめてきたわけです。

 彼は、小沢一郎がつくった中国友好の太いパイプを断ち切りましたが、それは、石原慎太郎などと同じで、戦争責任の心理的負担を軽減ないしは無くしたいために、本心では関係悪化を望んでいるからです。悪化させれば、自衛隊の予算を膨らませ、新たな武器開発が可能となり、日米軍事同盟のより一層の強化が可能になります。

 また、ISに捕まっている日本人がいる真っ最中に、イスラエルを訪問し、戦争主義者で有名なネタニヤフ首相と握手し、ユダヤ教の象徴の帽子を被り、にこやかにツーショットの写真を撮りましたが、それにより日本は欧米諸国と同じ「テロの対象国」に格上げ!?されたわけです。いま、日本はイスラエルと武器共同開発をしています。

 アラブ側(過激派ではないアラブの人々)との有効な関係を長年にわたり築いてきた日本の政治は、大転換しました。テロの危険に怯える必要のある国として欧米と肩を並べるようになりましたので、それを口実にテロという言葉を頭につけた共謀罪を成立させ、政府批判の市民運動を抑え込む(心理操作を含む)戦略で事を進めています。

 
現憲法を毛嫌いして全面改定を目がけ、すでに禁じ手=憲法を内閣の解釈で変えるという暴挙で国是を変えてしまった政権は、どこから見てもまともではありません。
憲法裁判所が日本にもあれば、間違いなく有罪です。

 いまの日本の政治は、主権者がつくる市民的公共→『公共国家』ではなく、戦前思想がつくる『国体国家』になっています。この危険で恐ろしい事態を変えるには、自由党の小沢一郎のいう大団結(オリーブの木構想)しかないのです。「反安倍」で自民党を減らす以外には、戦前への回帰をストップさせることはできません。

 主権者は、あなたであり、わたしである、という民主政・民主制・民主性を前に進める良心と勇気を持ちたいと思います。戦前思想の国に戻るのではあまりに酷すぎます。

 現天皇夫妻も皇太子夫妻も、戦前思想への回帰を嫌い、国民主権の国を守り、その「象徴」という務め(主役は国民一人ひとりであり天皇は象徴行為のみを行う)に徹すると、繰り返しその言動で示しています。


武田康弘

 

(追記) わたしは、小沢一郎を支持し、ダメな政党=民進党のサポーターであり(党首は辻元清美に!)、共産党にエールを贈る者でもあり、社民党の又市征治のファンです。それに自民党内の隠れ民主派や公明党内良識派(創価教育学会の初心を忘れぬ者)も含めて、国体思想の現自民党を倒すためには、みんなの力が必要です。それぞれの個性を存分に活かして異常にストップ!!

 

コメント (4)
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