シューベルト 死と乙女(弦楽合奏版)ほか
パトリツィア・コパチンスカヤ(ヴァイオリン&指揮)セントポール室内管弦楽団 を聴きました。
死にまつわる他の作品と融合させての演奏は、再現芸術の革命で創造性に富むもの、かつて体験したことのない「死と乙女」です。コパチンスカヤの死への面接には、苦悩や陰鬱はなく、逆に輝く生を感じさせ、強烈なまでの生命感に溢れています。素晴らしい演奏で、繰り返し聴いています。既成概念に囚われた既成文化を吹き飛ばすパワーは、実に心地よく、元気が湧き出ます。まさにカタルシス。これこそほんものの芸術です。
1. ネルミガー:死の舞踏 (1598)
2. 作者不詳/コパチンスカヤ編:詩篇第140篇『ビザンティン聖歌』(ヴァイオリンと弦楽による)
3. シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』第1楽章
4. ダウランド:パヴァーン『古い涙と新しい涙』(『ラクリメ』より)
5. シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』第2楽章
6. ジェズアルド:マドリガーレ『わたしは死ぬ、ああ、わが苦悩』
7. シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』第3楽章
8. クルターグ:リガトゥーラ~フランセス=マリアへの言伝(『答えのあった答えのない問い』 Op.31b)
9. クルターグ:ヴァイオリン独奏のための『休みなく』(『カフカ断章』 Op.24より)
10. シューベルト:弦楽四重奏曲第14番ニ短調 D.810『死と乙女』第4楽章
録音 2015年3月27-29日
ミネソタ州セントポール、オードウェイ音楽堂 ライヴ