思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

深い了解と変革のための前提ー必読本 『戦前回帰』(山崎雅弘著)

2015-09-07 | 書評

このわたしのblogでは8年以上前から繰り返し書いてきましたが、

安倍首相ら自民党右派(いまはほぼ全部右派)の【戦前回帰】は、いまでは誰の目にも明らかです。

この愚かで危険な状況はなぜ招来したのか?それをフィロソフィの次元で問題にしないと、この恐ろしいニッポン主義からの快癒はないのですが、

そのための前提は、現状を「ふつう」の感性と理性で、きちんと認識することです。

そのためのよい本が出ました。簡明・平易な本で、必読です。

ぜひ。


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「戦前回帰」


武田康弘

 

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いまだ日本は国連「敵国条項」の指定国ー「戦前思想」への郷愁をもつ異様な日本政府。

2015-09-04 | 社会思想

 いまでもなお、日本は国連の敵国条項から削除されていません。
同じ敗戦国のドイツとイタリアは外されていますが、日本はダメです。第二次世界大戦中の連合国の敵=枢軸国という規定のままです。この敵国条項は死文化しているといえますが、日本は削除してもらえないのです。

 これは、今の日本政府を見ていると、納得です。

 太平洋戦争のときにそれを支えた「国体主義」(明治の保守主義がつくった天皇教=靖国思想)を多くの政府関係者や自民党議員はいまだに反省していないからです。自民党閣僚の大多数が「戦前思想=国体主義」を掲げるウヨク団体・「日本会議」のメンバーで、麻生副総理は副代表で、安倍首相は特別顧問です。

 日本会議では、天皇の男系遺伝子は、神武天皇(126才の長寿)以来125代にわたり継承されていて、これを変える権利は、総理にも国民にも天皇家にもない、と言い、戦前の軍事大国としての日本を再興すると言いますので、これでは「国連の敵国」だというほかないでしょうね~~。

 「主権在民」という民主政の原理とは異なる「天皇主権」の明治憲法をよしとしているのでは、確かに「危ない国家」ですよ!

  わが国もきちんと戦前思想の根を洗い、反省し、民主政の社会原則(互いを対等で自由な存在として認め合う民主的倫理に則り、情報公開の下で自由な討議でルールをつくる社会)に基づいた国に変える必要があります。

 いつまでも戦前の天皇現人神という思想を根絶できずにいるのでは、戦争反省をしていないことになります。謝罪の言葉があれば反省したとは言えず、無謀な戦争を起こして自他の国民を死なせた政治家への批判と共に、それを支えた思想を批判し変えなけば、ほんとうに反省していることにはなりません。

 形式だけ整えるのではなく、内容ー中身を民主政にしないといけないのです。「日本会議」のイデオロギーに依っている限りは、永遠に民主政は実現しません。また国連を脱退しますか?(笑)



武田康弘


コメントへのお応え (武田康弘) 2015-09-07

敵国条項は、「死文化」しているとも考えられますが、日本の長年の求めにも関わらず、残されたままですので、死んでいるわけではないのです。

戦勝国=連合国フランスの法学者は、ドイツ・イタリアなど欧州の枢軸国は、実際上、この条項から外されていると解釈しています(詳しくは、矢部宏治著「日本はなぜ基地と原発を止められないのか」)。それは、旧枢軸国が戦前の全体主義国家思想を反省し清算している、と連合国により認められているからです。

国連が、日本の天皇主義=国体思想ゆえに条項を残すと言っているわけではありませんが、常任理事国で国連で大きな力をもつ中国は、日本政府の戦前思想を許しがたいものと見ます。それは当然で、他国もその限りでは中国の見方を支持します。

わたしは、中国政治には批判的ですが、それとこの問題は次元が違います。戦前思想を反省・批判・清算しない日本政府を【公共的良識】をもつ市民は、厳しく批判すべきと考えています。

このblogは、戦前の国体思想の愚かさを明確にするために書いたのです。

 

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びっくり感動!サティー作曲 「ソクラテス」 RENE LEIBOWITS(ルネ・レイホヴィッツ)盤に衝撃!

2015-09-04 | 芸術

いままで20年近く、わたしは、サティ最大の作品「ソクラテス」を、デルヴォーによる世界初演盤(1971年)で聴いてきました。

サティの最高傑作とアナウンスされているのに、ほとんど演奏されることのないこの作品を、わたしは時々、思い出したように聴きます。

いま、「大学クラス」で、プラトンによるソクラテスの対話編『パイドロス』(ソクラテスの思想を知る上で最高の作品の一つで必読書。白樺教育館のソクラテス教室では、ほぼ10年おきに読書会で使用)をやっていますので、その第二部「パイドロスより」を先々週、皆さんにお聞かせしました(リピートして流しておいた)。

その時、この盤以外の演奏があるかと思い、検索。

すると、とても素敵な表紙の盤があり、直輸入なので時間はかかるでしょうが、アマゾンで購入しました。

それが昨日届き、聴いて仰天!!あんまり素晴らしい演奏なので、ドキドキ興奮しています。30分ほどの曲なので繰り返し4回聴き(夜中にも)、艶やかで、訴えかけ(表出力)の強い演奏(歌の意味を全面に出すルネ・レイホヴィッツの指揮)に聞き惚れ、参っています。ふ~~~。

でも、このCD、データが何もなく、録音年も記載なく、わずか32分の「ソクラテス」のみですが、解説もありませんし、CD盤にもデータが無記載です。Amazonにも記載なく、なんだか分からぬのです。オリジナルはフランス盤でしょうが、誰か分かる人がいれば教えてください。
デジタル リ マスターと記載されていますが、音質はとても鮮明で、かつききやすいです。

それにしても素晴らしい~~~~。



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武田康弘

 

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わざわざ緊張を持続させる言動をする。中国の招待を断った政府は、ひどい国益損を招いている。

2015-09-03 | 社会批評

せっかくの抗日勝利70周年の行事に参加せずの安倍政府。

本当に愚かだ。

出席して「中国侵略の歴史への反省」を述べれば、緊張も解け、たいへんな国益になるのに。

そういう大人の対応をせず、右翼小児病から抜けられず、チャンスを逃す。

知恵がない、愚かである。

ただ、政府だけではなく、「島国根性」が抜けないわが国民もまた「狭い了見」にとらわれ、小さな感情に支配される悪弊からなかなか自由になれないのも確かだが。

大交流団をつくった小沢一郎は、さすがだった。政治家としてのスケールが桁違いだ。

 

武田康弘

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アメリカ軍の下請け=安倍総理の独裁-自民党総務会の意見は聞かず、広島自民党の声も無視。

2015-09-02 | 社会批評

 アメリカのオバマ政権というより、アメリカ軍の代弁者であるアミテージとナイの要請に従い(「第三次レポート」で9条による一国平和主義を改めて集団的自衛権を認めないと日本は二流国のまま、早く自衛隊を海外に出せるようせよ、とのお達し)、アメリカ軍の手足となって働く、みっともない「独裁者気取り」の安倍晋三は、

元自民党中軸の人々の声(最近では亀井静香さんの正論)も完全に無視し、ますます、アメリカ軍に忠実な犬のようです。

 今朝の新聞が伝えますが、昨日の自民党総務会と、広島県の自民党の声も完全に無視して、安保法案とよぶ戦争法案を今国会で強引に通そうとしています。法案への支持は最新の世論調査でわずか29パーセントにも関わらずです。安倍政権は、禁じ手を使い、NHKを政府支配下に置き、マスコミへのけん制を強めてきましたが、それでもなおこの数字です、反対者が賛成者の2倍もいます。

 「ドイツのナチの手法を真似ればいい」と言う親友の麻生副総理の忠言通り、安倍晋三は突き進みます。恐ろしい話で、とんでもない公共悪です。


 

今朝の「東京新聞」2面

「審議時間さえ積み重ねれば法案を成立させられるというなら、民主主義ではない。」という村上議員(元行革担当大臣)の発言は、正鵠を射るものです。

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首相が中国式典に出ないのは、愚かな選択で、礼を欠いています。

2015-09-01 | 社会批評
首相が中国の式典に出れば、日中関係がよくなるのは分かっているのに、断ったのは実に愚かです。
日中関係をよくしないことが「海外派兵可能な日本」に変えるために必要ということでしょうが、
あらゆる面で損をする選択は、愚かです。
戦前思想を継承するニッポン主義(「日本会議」のイデオロギー)が、精神的にも経済的にもマイナスとなる選択を当然とします。
面子を重んじる国の面子を潰す。招待を断るのは、著しく礼を欠いています。
政府の行為が日本の国益を損ねます。
実に愚かです。


武田康弘(元 参議院行政監視委員会調査室 客員・国会職員に「日本国憲法の哲学的土台」を講義)
 
 
追伸・明仁天皇への「日本の侵略への謝罪要求」は、的外れでしょう。すでに(23年前)訪中して謝罪していますので。
コメント (6)
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