★さちゅりこん――渡邊史郎と縦塗横抹

世界が矛盾的自己同一的形成として、現在において過去と未来とが一となるという時、我々は反省的である。(西田幾多郎)

成合神社を訪ねる(香川の神社53)

2017-09-20 17:25:31 | 神社仏閣
昔の村社である成合神社は、天満宮の近くです。国道からいきなり森に入ってゆく感じです。異次元の圧力とか相手からいつミサイルを発射されてもおかしくない言動を行う人間がいますが、どうせ脳内でよからぬ漫画を描いているのでしょう。異次元というのは、鎮守の森に入った感じを言うのです。




参道入口にいきなり神木が祀られている。


足下に石塔があるが、「根香寺道」にみえる。確かにここらは遍路の一宮寺から根香寺の間ぐらいかな……(イメージ)


御旅所かな?


案外参道長し……こういうところを見ると、昔の村とか町のメインストリートとして参道が機能していたことを想像させられる。


入口にたどりつく。


後ろをふり返る

 
これは、「紀元二千五百七十五年」と読める。大正四年ぐらいかな。


稲刈りマシーンの音が響き渡る

  

「一宮大明神」。ここらは一宮村で、この宮は田村神社の別宮だったらしい。そういえば、映画監督の朝原雄三って一宮あたりの出身だったような気がする。養老年間に豪族の飯沼氏がつくったらしい。この境内は広いっ。上の鳥居は天保六年。注連石にはやっぱり「日露戦役為紀念明治三十九年九月建之」。参道の敷石整備は大正十三年。


燈籠には昭和十八年とあった。


立派な境内社があったが、詳しくは不明であった。


なつかしい。昭和生まれは、これを使ったことがあるだろう。白状しなさい。わたくしはある。天五田根命は、ここの祭神のひとりで、あまてらすの命令で水質改善か何かをやった神である。

竣工記念碑によれば、「旧社殿は、明治十六年(1883年)に造営され、爾来幾星霜百年に余る歳月を産土の神、郷土の守護神の鎮座所として、よくその氏子の崇敬を集めてきた。しかるに漸く老朽化が進行し遂に損傷著しきに至った。この刻新造営の機運澎湃として昴り、氏子内外の賛同と浄財の寄進を得て、本殿屋根葺替並びに、吉野桧の香りただよう、幣殿、拝殿、手水舎、祓堂等の改築、厠舎の新築を平成の事業として工事に着手し、茲に竣工をみるに至る。平成九年九月吉日。」

「しかるに漸く老朽化が進行し遂に損傷著しきに至った。この刻新造営の機運澎湃として昴り」……すごくドラマチックである。特に「澎湃として昴り」が農民一揆みたいだ。素晴らしい。

 
これは素晴らしい狛犬である。よく見てみよう。

 
どことなく梟とかそんな感じを覚えました。


拝殿

祭神は、さっきの水質改善の神に加えて、天隠山命。アマテラスの孫で農耕神。あとは猿田彦命さん。

 
本殿

付記)天皇陛下が、今日、高麗神社にお参りにいったそうだ。高麗神社は朝鮮半島からの渡来人をまつったもので、いまここにお参りにゆくことの意味は明らかである。どんどん行動しますねこの方々は……。安倍氏も行けばよいのにと思ったが、それはないわという私の左翼的常識が言い返す。しかし、そういえば、坂口安吾が「高麗神社の祭の笛」というすさまじい傑作のなかで、高麗神社の参拝者の記名帳に太宰治とかとともに、総理大臣の名前がずらりと並んでいたことを暴露しているのだ。もう安倍氏も行ったかもしれない。


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