助産院の仕事が終わって、夜は、保谷駅前公民館で、
3回連続『身近な薬膳のお話と簡単な献立作り』の講座です。
昨年も受講してくださった方がいらして、嬉しい再会。
今回のテーマは『貧血、冷え性の予防と改善』です。
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献立です。
・ターメリックライス
・タンドリーチキン
・スパイシーカレースープ
・巨峰
・ジャスミンティー
これが、薬膳?というお顔も。
スパイスや、香味野菜は、補陽、活血の働きがあるものが多く、
ぽかぽかしました。
ママと参加してくださった小学生のお嬢さんがいたので、
カレースープは、スパイスも味もごくごく控えめに。
そうしましたら、材料の玉ねぎ、かぼちゃの甘味が引き立ちました。
この講座、もう何年も続いています。
3回連続なので、とても仲良くなれます。
ともに作り、ともにいただく、ほんと、距離が縮まります。
さて、理論も少し。
◆貧血の中医学的概念と薬膳処方
・貧血は多くの臓腑と関連しています。
特に、脾胃虚弱によるものが多く見られます。
飲食物は脾胃の働きで、水穀精微となり、血液生成の源となります。
・五臓は血液の栄養を受けとってから働き始めます。心は血脈を司り、
肝は蔵血作用があります。
また、「精血同源」といわれるように、腎精から血を生じます。
血液の生成は、気との関連が深く、「気は血の師、血は気の母」と
いわれています。
・気虚は血虚を引き起こし、血虚が長く続くと気虚を招きます。
関連する臓腑は、心・肝・腎で、補益作用のある食材を用います。
◆冷え性の中医学的概念と薬膳処方
・冷え性は、中医学では陽虚に属することが多い症状です。
・病因病機は次のようなものがあります。
①生まれつきの虚弱体質、または病気が原因で、陽虚証となる。
②生活環境、飲食不節などが原因で、体内に寒邪がたまり冷えが現れる。
③気滞血瘀により、全身に気血が行きわたらず、温煦作用が失調し、
冷えが現れる。
④血虚により血瘀となり、血行が悪くなり、四肢末端まで冷えの症状が出る。
温陽散寒、理気、補血、活血の作用がある食材を使います。