6月25日。
六本木ヒルズ、森美術館へ。
2年前に行きましたが、今回も
迷い迷いで、着きました。
シアスター・ゲイツの日本での初個展です。
もう、かっこいいの。
表現のスタイルも、活動の広さも。
黒人である事の生き方は、当然ベースに
なっているのですが。
入口で出迎えてくれるのは、木喰上人の
木像です。
日本民藝館から来たみたい。
アフロと民藝、不思議な組合せでしたが。
------------ 美術館サイトより--------
「アフロ民藝」とは?
「アフロ民藝」は、シアスター・ゲイツが
ハイブリッドな文化の未来構想として描く、
黒人の美学と日本の工芸の哲学を融合させた
新たな美学のマニフェストです。
ゲイツが長年にわたり築いてきた日本、中国、
韓国の陶磁器の歴史との関係をたどりながら、
日本の民藝運動と米国の「ブラック・イズ・
ビューティフル」運動という2つの重要な
運動を反映する、芸術的で知的な試みです。
両運動は、ともに文化的な独自性が、近代化と
欧米化という外的かつ支配的な圧力によって
脅かされていた時代に、大衆への訴求、学術的
な討論やプロパガンダを手段として活発に
なりました。
ゲイツは「アフロ民藝」について「フィクショ
ンであると同時に真理でもある」と言います。
これまでの活動の集大成として、ゲイツの
アートに大きな影響を与えた民藝運動を生んだ
日本で本展を開催することは、文化がそので、
世界で、そして文化間で醸成されていく過程へ
のオマージュであり、証でもあります。
広々とした会場は、静けさに満ちています。
自分にとって、必要なんだ、この静けさが。
こんな内容です。
美術館のサイトより--------
グローバルなアートシーンで近年関心が集まるブラック・アート。
なかでも高い注目度を誇るシアスター・ゲイの
過去の代表作から新作までを一堂に体験できる
貴重な機会です。背景にある黒人史や黒人文化
と併せて包括的に紹介する本展は、国内では
過去に例を見ないスケールでの試みとなりす。
常滑市で制作された陶芸と彫刻が融合した大型インスタレーション、歴史的資料のアーカイブ、
タールを素材とした絵画、音響作品、映像作品
など、充実した作品群が展示されます。
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これはハモンドオルガンと7つのスピーカー。
「ブラックライブラリー」
この書棚は、ゲイツが集めた書物です。
黒人運動の資料や、図書館などで廃棄される
図書なども集められています。
自由に手に取ることができて、美術館では
考えられないことで、びっくりしました。
黒い縫い目の黄色いタペストリー
使い古された消防ホースで作られています。
アメリカの公民権運動の平和デモに対して
警察が高水圧のホースで弾圧を行った
ことへの批判が込められています。
タミル・ライスという少年が、警察官の
誤解で射殺された事件あるそうです。
この少年の慰霊堂を建てたのゲイツの
仕事です。
廃墟となった建物を改修して、地域の黒人の
住民に開放するということもしています。
広い展示室の掲示作品は撮れませんでしたが、
ゲイツの様々な活動を知ることができました。
これは、廃校になった小学校の板材
(床だったか)を組み合わせた作品です。
7つの歌
タールペインティングという手法です。
屋根にタールを塗る職人だった父親から
学んだそう。
この展示室には、常滑の陶芸作家の生涯の
作品が集められています。
愛知の常滑を2004年に訪れてから20年
通っているそうです。
日本の民藝に深く心を寄せているんですね。
この作家の作品のすべてを引き受けることに
したそうです。
上に掲げられているのは、
TOKONAME YAKI
そう、常滑焼きへの愛に満ちている。
これは、「貧乏徳利」のコレクションです。
これもすごい。
個人の収集家とのコラボレーションです。
この展示室にあるキラキラ造形。
アフロ・ネオン。
賑やかで明るい空間です。
いいですよ〜。
この徳利の群れ、大迫力。
シアスター・ゲイツとの出会い。
ボルタンスキーさんとの出会いに匹敵する
感動でした。
展示された作品だけでなく、その生き方に
感銘を受けました。
さてさて、今日のランチは2年前に来て
大感激のミュージアム・レストラン。
六本木ヒルズの52階にあります。
素晴らしい料理。
これは「お口はじめ」。
温泉卵的な物に、トリュフ1片。
52階の窓から眺める。
前菜
ホワイトアスパラガスのサラダ仕立て
桜海老のブリュレ
メイン
乳飲み仔牛のブランケット
塩レモンとオリーブのピラフ
デザート
ブルベリーのモンブラン
グラッパ香るヨーグルトアイス
こんなレストランです。
オンライン予約、平日シニアで一般料金より
500円オフで、得した気分です。
(でも森美術館はログインが面倒で、チケットは
プリンアウトして持って行きました)
シアワセな1日で、長々とした投稿になってしまったな〜。