それは午後7時直前だった。
作業日誌の整理を終え冷蔵庫から缶ビールを取り出そうとした際、窓から
驚くほど真っ赤な夕焼けが見えた。
夕食準備中の妻に「今日の夕焼け凄いよ」と声を掛けたら、ニュースで
オーロラことを知っていたらしく、空を確認することもないまま「東の高い
所から眺めたい」となった。
慌てて外に飛び出し軽トラを走らせた。
既にピークは過ぎていたが何とか間に合って真っ赤なオーロラを鑑賞する
ことが出来た。
就農して間もない当時、東の畑から「真っ赤な夕焼け」を眺めて感動した
ことがあったが、今思い起こしてみるとそれもオーロラだったようだ。
海外旅行とは無縁の人生でオーロラはTVや映画で観るだけだったので
「望外の歓び」となった。